研究課題/領域番号 |
12132102
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
藤崎 博也 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (80010776)
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研究分担者 |
大野 澄雄 東京工科大学, 工学部, 講師 (80256677)
前川 喜久雄 国立国語研究所, 言語行動研究部, 室長 (20173693)
窪薗 晴夫 神戸大学, 文学部, 助教授 (80153328)
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キーワード | 韻律 / 韻律の定式化 / 韻律のモデル化 / パラ言語情報 / モーラリズム / 感情 / 基本周波数パターン / 音声の時間構造 |
研究概要 |
本研究は、音声の韻律的特徴を正確に定量的に分析し、その結果と言語・パラ言語・非言語情報との間の関係を明確に定式化し、さらにそれらの情報から韻律的特徴を生成する過程を音声言語処理に利用し得る形にモデル化することを目的として、平成12年度には、従来からの研究に立脚して、本研究の目的を達成するための研究者間の役割分担の明確化を行ない、以下の検討に着手した。 1.朗読音声における基本周波数パターンおよび休止の定量的分析 朗読音声資料の収録を行ない、その統語・談話情報と、基本周波数パターンおよび休止の生成との関係を定量的に分析した。基本周波数パターンについては、特にフレージングの生起および大きさが、文章中の言語情報とどのような関係にあるのか、また休止の生成については、文の言語情報と休止の生起の有無、また生起する場合の休止の長さとの関係について分類・規則化した。 2.共通日本語のモーラリズムの定量的分析 共通日本語において、長/短母音の中和現象について音響的な分析を行ない、語末の長母音の長さが文中で発話された場合顕著に短縮すること等の結果を得た。 3.パラ言語情報の伝達に関与する音声特徴の分析 種々のパラ言語情報を含む音声資料の収録を行ない、各種パラ言語情報の伝達に関与する音声の音響的特徴量について、多次元尺度構成法を用いて分析を行なった。 4.感情の伝達に関与する韻律的特徴の分析 種々の感情を含む音声資料の収録を行ない、その韻律的特徴、特に基本周波数パターンと発話速度が各々の感情を伝達するのにどの程度関与するかについて、知覚実験を中心として分析を行なった。
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