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2000 年度 実績報告書

韻律コーパスとその作成自動化

研究課題

研究課題/領域番号 12132204
研究種目

特定領域研究(B)

研究機関静岡大学

研究代表者

北澤 茂良  静岡大学, 情報学部, 教授 (00109018)

研究分担者 板橋 秀一  筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (70151454)
伊藤 敏彦  静岡大学, 情報学部, 助手 (20313926)
北村 達也  静岡大学, 情報学部, 助手 (60293594)
CAMPBELL Nick  株式会社エイ・ティ・アール, 音声言語通信研究所・第四研究室, 主幹研究員
市川 熹  千葉大学, 自然科学研究科, 教授 (80241933)
キーワード韻律コーパス / MULTEXT / EGG / MOMEL / 基本周波数 / 文献検索 / 自動ラベリング / 音素セグメンテーション
研究概要

MULTEXTの枠組に基く韻律コーパスを試作した。韻律コーパスとは韻律に関する情報を整備して音声データベースとしたものである。静岡大学では韻律コーパスの先行例としてEUのMULTEXT韻律データベースの調査を行った。フランスのデータベース機構ELRAとMULTEXTプロジェクトの実施機関のAixプロヴァンス大の音声科学研究所を訪問し意見を交換した。MULTEXTの40パッセジを日本語に翻訳する過程を通じて様々の状況設定下の韻律を考慮した。韻律の現象は広範囲であるが、MULTEXTは範囲設定の参考例とした。MULTEXTの音声を抽出したEUROM1の音声収録仕様に準拠して、無響室で男女各3名のプロナレータによる朗読音声に加えて自発発話音声を収録した。同時に、声帯振動の物理的観測値としてEGG波形を収録した。また、MULTEXTで開発されたMOMELアルゴリズムによる様式化されたイントネーションパターンの抽出アルゴリズムを導入し、日本語に適用したときの問題点を明らかにした(Nick)。静岡大学ではさらにMOMELアルゴリズムで抽出したイントネーションパターンからTEMAX法による韻律リズムパターンを言語間で対照比較し、朗読と自発性発話と比較観察し、日本語固有のリズムがあることを明らかにした。
文献検索に関する音声対話の韻律情報を統計的に集計した。基本周波数の分析結果から、間投詞を含む発話の正規化基本周波数の値は、負の値をとりやすい傾向を示し、短時間平均音声パワーは、間投詞を含まない発話よりも小さな値になりやすい傾向を示した。(板橋)
音声認識ツールによる音素セグメンテーションの自動化に関する検討した。韻律コーパスを作成する上で音素ラベルを付すことが必要になり、そのための自動ラベリングの手法の検討を行った。音声認識手法としてはJuliusとHTKを用い、書起こしテキストから音素ラベルを付す際に、無声化やショートポーズを考慮した処理を施すことにより、自動認識の推定精度が大幅に向上した。(市川)

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 鈴木則夫,堀内靖雄,市川熹: "抑揚情報による木構造の準実時間推定"日本音響学会春季研究発表会講演論文集. 3-3-7. 107-108 (2001)

  • [文献書誌] 清水久志,堀内靖雄,市川熹: "自然対話における発話の時間構造の分析"人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会. SLUD-A. 31-36 (2001)

  • [文献書誌] 大須賀智子,堀内靖雄,市川熹: "音素セグメンテーションの自動化に関る検討"「話し言葉の科学と工学」ワークショップ、科学技術庁「話し言葉の言語的・パラ言語的構造の解明に基づく『話し言葉工学』の構築」. 143-148 (2001)

  • [文献書誌] Shuichi Itahashi,Nobuaki Shimizc Mikio Yamamoto: "Recording and Analysis of Simulated Spoken Dialogues on Document Retrieral"Proc.ISSD 2000. 3-1-3-4 (2000)

  • [文献書誌] 川俣眞人,小野祐介,山本幹雄,板橋秀一: "多言語音声コーパスの構築と分析"日本音響学会2001年春季発表会講演論文集. 2-6-1. 283-284 (2001)

  • [文献書誌] 清水信昭,照沼篤,山本幹雄,板橋秀一: "日本語方言音声コーパスの構築と分析"日本音響学会2001年春季発表会講演論文集. 2-6-2. 285-286 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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