研究課題/領域番号 |
12137203
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高岡 邦夫 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30112048)
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研究分担者 |
北野 利夫 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50291597)
小池 達也 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50271177)
齋藤 直人 信州大学, 医学部, 講師 (80283258)
伊藤 陽一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00326266)
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キーワード | 骨修復 / 骨形成タンパク / 再生医療 / DDS / 生体材料 |
研究概要 |
我々がこれまで行ってきたBMPの実用に向けた研究成果を基礎とし、それらを統合して骨格再生医療の実用化のための研究に発展するための研究計画を作成した。研究計画の基本的方針を以下の点とした。 (1)現存する高度医療工学技術を統合的に利用すること。それによって研究結果の実用化の可能性を高める。 (2)骨格欠損の症例では欠損部位、形態、大きさは症例によって千差万別がでるために、あらゆる種類の骨欠損修復にも対応できるシステムでなければならないこと (3)骨欠損による支持機能をできるだけ早期に回復できるシステムであること。したがって再生すべき骨の力学的環境を考慮してBMPと複合する生体材料を選択して用いる。 (4)骨欠損修復に使用する材料は遺伝子組み換え体BMPや人工生体材料など、すべて人工的合成物で安全性が高いものであること。 平成15年度の研究実績として (1)臨床応用を目指す研究であるために大型実験動物を使用することが必要であり、飼育施設、身体サイズの均一性など考慮してビーグル犬を使用する。 (2)骨欠損は頭蓋骨,脊椎、骨盤、四肢骨などを考慮すべきであるが初期には比較的単純な脛骨の欠損モデルから始め、次第に複雑な形状の骨欠損へと進める。 (3)修復すべき骨欠損の大きさおよび形態を正確に把握し、それに正確に適合した形態の骨再生能を保持した生体材料を製作するシステムを構築し、その骨再生効果、再生された骨の力学的強度などの実用性を検証する。 (4)この人工骨に骨誘導活性を付加するためには、rhBMP-2(山之内製薬より入手可能)と我々が開発した合成ポリマー担体との複合体を塗布する。(従来の研究結果から適正なrhBMPの含量は担体1gあたり、0.5mgとする。rhBMP/ポリマー複合体の総量はほぼ1gとする。) (5)脛骨にあらかじめ不定形に作成した骨欠損部に手術によってその人工骨を設置して欠損部を補填する。 設置部位固定は創外固定または内固定を用いる。従来、我々が行った研究結果から骨形成には6-8週で完成されることが期待できる。
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