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2003 年度 実績報告書

Fc受容体を介したIgE,IgGによるマスト細胞機能の調節

研究課題

研究課題/領域番号 12139201
研究機関東北大学

研究代表者

高井 俊行  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (20187917)

研究分担者 中村 晃  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (20344723)
キーワードallergy / PIR-B / mast cell / MHC class I / transplantation / GVHD
研究概要

Immunoglobulin(Ig)-like receptor(IgLR)という範疇に属する新規なレセプター分子群が続々と単離され,その機能が注目され始めてまだ5年ほどしか経過していないが,これらが免疫調節に重要な役割を担う証拠が次々と挙がっている.マウスのPaired IgLR(PIR)は活性化シグナルを伝達するPIR-Aと,逆に抑制性シグナルを伝達するPIR-Bのペアからなる代表的なIgLRであるが,PIR-Bが欠損するとB細胞,樹状細胞のシグナル伝達が撹乱され,その免疫応答はTh2型に著しく偏ることを我々は本研究課題において示してきた.本年度は,正常な免疫応答に不可欠であるこのレセプター・ペアが何を認識し,どのようなシグナルを細胞内に導入しているのか,さらに免疫疾患にどのように関連しているのかを明らかにすることでマスト細胞機能,およびアレルギーや自己免疫などの発症に関する新規な機構を解明することを目的とした.その縞果,PIR-B,PIR-AともにMHC class I分子を認識し,PTR-Bの欠損によって移植片対宿主反応が亢進してホストのGVHDが増悪することが分かった,さらにマスト細胞はこの識別機構を喪失した結果,刺激感受性が増大し,アレルギーを発症しやすくなる素地を形成することが分かった.したがってPIRはTCRやKIRとともに自己MHC class Iを認識する第3のシステムを構築し,自己反応性および外界からの無用な刺激応答性を回避していることが示唆された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kaifu T et al.: "Osteopetrosis and thalamic hypomyelinosis with synaptic degeneration in DAP12-deficient mice."J.Clin.Invest.. 111(3). 323-332 (2003)

  • [文献書誌] Koga T et al.: "ITAM-mediated costimulatory signals cooperate with RANKL for bone homeostasis."Nature. (in press.). (2004)

  • [文献書誌] Yamaguchi A et al.: "Possible role of autoantibody in the pathophysiology of GM2 angliosidoses."J.Clin.Invest.. 113(2). 200-208 (2004)

  • [文献書誌] Nakamura A et al.: "Exacerbated graft-versus-host disease in Pirb^<-/-> mice."Nature Immunology. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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