研究課題/領域番号 |
12140101
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
五十嵐 靖之 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (70091965)
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研究分担者 |
永井 克孝 三菱化学生命科学研究所, 所長 (80072974)
小堤 保則 京都大学, 生命科学研究所, 教授 (70205425)
平林 義雄 理化学研究所, 神経回路メカニズム研究グループ, 上級研究員 (90106435)
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 教授 (80127092)
西島 正弘 感染症研究所, 細胞化学部, 部長 (60072956)
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キーワード | スフィンゴ脂質 / 糖脂質 / セラミド / スフィンゴシン1-リン酸 / シグナル伝達 / アポトーシス / 細胞膜ミクロドメイン / 細胞内脂質輸送 |
研究概要 |
この1年間に本領域研究は順調に進展しており、各班独自の研究成果に基づく班員相互の連携による共同研究でもいくつか成果をあげている。これまでに領域全体でこの1年間にNature, JBCなどの国際一流誌約30報の原著論文が発表された。この1年の特記すべき成果としては、(1)セラミドをERからゴルジ体に運搬する遺伝子を同定し、その遺伝子産物CERTによるセラミド輸送機構を明らかにしNature Articleに発表し話題をよんだ。(2)スフィンゴ脂質合成に必須の前駆体であるセリンの合成酵素遺伝子の組織特異的ノックアウトマウスを作ることに成功した。(3)中性セラミダーゼのN末端シグナル配列の直後に存在するムチンボックスは,本酵素を形質膜II型膜蛋白質として発現するために必須なドメインであることを明らかにした。(4)スフィンゴ脂質合成阻害作用を持つ免疫抑制剤であるISP-1の酵母の耐性遺伝子SLI1の作用機構を検討し、Sli1タンパク質によりISP-1はそのアミノ基をアセチル化され、スフィンゴ脂質合成阻害作用を失うことを明らかにした。(5)動物細胞スフィンゴミエリン合成酵素のクローニングに成功した。(6)Edg-6の細胞運動における役割とcdc42を介したそのシグナル伝達機構やマスト細胞で抗原刺激での顆粒球放出にセラミドキナーゼが関与していることを明らかにした。(7)酵母細胞の新規のマンノース転移酵素をクローニングし、酵母マイクロドメイン研究の足がかりを得ることができた、ことなどである。
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