研究課題/領域番号 |
12140202
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小堤 保則 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (70205425)
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研究分担者 |
岡 昌吾 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (60233300)
竹松 弘 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (80324680)
松崎 勝巳 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (00201773)
山根 ゆかり 京都大学, 生命科学研究科, 教務職員
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キーワード | Krabbe病 / Globoid cell / glactosylsphimgosine / 多核細胞 / スフィンゴ脂質 / 酵母 / ISP-1 |
研究概要 |
(1)先天性スフィンゴ脂質代謝異常症における多核細胞産生モデル系を用いた研究 (1)多核形成を引き起こすサイコシンによる細胞内小器官の変化 サイコシンは多核形成を引き起こすと同時に、アクチン凝集塊の形成も引き起こす。そこで、この細胞内小器官、並びに細胞骨格系の変化を調べることにより、サイコシンの作用機構解析を勧めた。その結果、サイコシンは細胞内のWGA陽性顆粒の分布を変え、しかも細胞分裂時には、このWGA陽性顆粒が分裂面に移行しこれらの顆粒が細胞膜と融合することで、細胞膜の供給が起こるとされているが、サイコシンはこれを阻害するように見えた。以上の結果は、サイコシンの細胞質分裂の機構の一端を説明できるかも知れない。 (2)サイコシン耐性能を獲得する酵母遺伝子の解析 既にサイコシン耐性遺伝子が含まれている4種のDNA断片を得ている。そこでこのDNA断片の配列を決定することでORFの特定を行う。このDNA断片にはそれぞれ3-5個のORFが含まれていることが予想されるので、これらの内のどのORFが目的とするものかを明らかにした結果、幾つかの遺伝子の同定ができた。 (2)スフィンゴ脂質減少に耐性を示す新たな酵母遺伝子の解析 これまでに加えて、新たにスフィンゴ脂質減少に耐性を示す酵母遺伝子を得たので、このDNA配列を明らかにすることにより遺伝子の同定を行なった。その結果この遺伝子は分子量約50Kdのタンパク質をコードしていた。また、この遺伝子を欠損させた酵母はスフィンゴ脂質減少に対して極度に感受性になっていた。
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