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2001 年度 実績報告書

クロマチン構造および転写因子による染色体複製の制御機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12141202
研究機関京都大学

研究代表者

村上 洋太  京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (20260622)

研究分担者 宮武 昌一郎  (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学研究所, 副参事研究員
伊藤 嘉明  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80004612)
キーワード染色体複製 / 核構造 / 真核細胞 / 複製起点
研究概要

真核細胞において染色体複製は「複製ファクトリー」と呼ばれる、核構造上に形成される核内構造体で起こる。一方、転写因子は転写のみならず染色体複製等の染色体機能ににおいて重要な働きをしている。我々は以前、核構造に結合する転写因子Runx1がポリオーマウイルス(Py)のDNA複製を促進し、その際、核構造への結合が必要なことを示している。核構造の結合と複製ファクトリーの関係を明らかにするための、さらにChIP法や蛍光免疫染色法による解析をおこない、以下の結果を得た。
1)複製のイニシエータであるT抗原が複製因子PCNAと今日局在する。これはT抗原そのものが複製ファクトリーに局在する活性を持つことを示している。
2)Runx1はT抗原のPy複製起点への結合をin vivoで促進する。その際核構造結合活性を持つ複製活性化ドメイン必要である。
3)Runx1はPy複製起点とRunx1結合部位をもつ複製可能なプラスミドが存在するときにのみT抗原を含む複製ファクトリーに共局在する。これらのことから、我々はRunx1がPy複製起点をT抗原を含む複製ファクトリーにリクルートしているとのモデルを提出した。転写も核内の特定の構造体で起こることを考慮すると、標的DNAを適当な核構造にリクルートするのが転写因子の染色体機能における一般的な役割の一つなのかもしれない。
宮武はIL13遺伝子領域に存在が予想される複製起点の同定をcompetitive PCR法でこころみ、実際にこの領域に複製起点が存在することを示唆する結果を得た。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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