研究概要 |
トウモロコシからB-typeレスポンスレギュレーターに相同な新規遺伝子(ZmRR8)を単離し、塩基配列を決定した。この遺伝子はサイトカイニンに対して誘導性を示さず、いずれの器官においても構成的に発現していた。酵母two-hybrid assayにおいてはZmHP1とは強く、ZmHP2とは弱く相互作用活性を示した。これまでの知見と統合すると、ZmHP1は、サイトカイニン誘導型であるZmRR1,ZmRR2と構成型のZmRR8への情報の分岐点となる因子である可能性を示唆するものである。 A-typeレスポンスレギュレーターに相同な新規遺伝子(ZmRR3-ZmRR7)を単離し、塩基配列を決定するとともに、基本的な発現様式しらべ、すべてサイトカイニンに対して誘導性を示すことを明らかにした。 ZmRRの下流側で相互作用する因子については探索途上であり、いまだ同定にはいたっていない。 シロイヌナズナゲノム情報を利用し、8種類のサイトカイニン合成酵素(adenylate isopentenyltransferase)類似の遺伝子(AtIPT1-AtIPT8)を見い出し、それらの組換えタンパク質の解析から、AtIPT2はtRNAの修飾に関わるtRNA-isopentenyltransferase、AtIPT1,AtIPT3-AtIPT8はサイトカイニン合成に関わるAdenylate isopentenyltransferaseであることを同定した。
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