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2002 年度 実績報告書

植物ホルモンを介した窒素情報伝達におけるHis・Aspリン酸リレー系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 12142202
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

榊原 均  理化学研究所, コミュニケーション分子機構研究チーム, チームリーダー (20242852)

研究分担者 谷口 光隆  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (40231419)
キーワードサイトカイニン / トウモロコシ / シロイヌナズナ / 窒素情報伝達 / His-Aspリン酸リレー / 二成分制御系
研究概要

1.昨年度単離・同定したトウモロコシのHis-Aspリン酸リレー系因子ZmHP1〜ZmHP3およびZmRR1〜ZmRR10について、因子間でのリン酸リレー活性およびZmRRのリン酸化残基の安定性について検討を行ったところ、type-A(タンパク質相互作用型)に属するZmRR1,ZmRR4はtype-B(転写因子型)に属するZmRR8,ZmRR9に比べリン酸基の半減期が1/10ほども短く、この性質の違いが両者の生理的機能の違いに深く関与している可能性を示唆した。
2.従来のサイトカイニン受容体はシス型のサイトカイニンに対する親和性は低いとされてきたが、トウモロコシのZmHK1はトランス型、シス型サイトカイニンに同程度の感受性を持つ受容体であることを明らかにした。
3.酵母two-hybrid assayによる解析の結果、ZmHP1は細胞質局在型のZmRR1および核局在型のZmRR10と有意に相互作用したことから、リン酸リレー情報は細胞質と核内へ分岐しつつ伝達されることを初めて明らかにした。
4.ZmRR1と相互作用する因子ZmHD1について、引き続きその特徴付けを行なった。その結果、ZmHD1はZmRR1のリン酸化模擬変異体であるZmRR1DEとより強く相互作用すること、プラスチドに局在すること、また、金属イオン依存型のホスファターゼと相同性を持つことを明らかにした。
5.シロイヌナズナの7種類のサイトカイニン合成酵素(AtIPT1,AtIPT3-AtIPT8)について、プロモーター::GFPの形質転換植物を作出し、発現組織・細胞を調べた。その結果、AtIPT3、AtIPT7は篩管伴細胞で、AtIPT1は中心柱で、AtIPT5は側根原基で強い発現が観られ、名遺伝子が生理的に機能分化していることを示唆した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Atsushi Deji: "Accumulation of maize response regulator proteins in mesophyll cells after cytokinin treatment"Bioscience Biotechnology Biochemistry. 66・9. 1853-1858 (2002)

  • [文献書誌] Hitoshi Sakakibara: "Differential response of genes for ferredoxin and ferredoxin : NADP^+ oxidoreductase to nitrate and light in maize leaves"Journal of Plant Physiology. 160・1. 65-70 (2003)

  • [文献書誌] Yasuharu Asakura: "Molecular characterization of His-Asp phosphorelay signalling factors in maize leaves : Implications of the signal divergence by cytokinin-inducible response regulators in the cytosol and the nuclei"Plant Molecular Biology. (In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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