研究課題
色素性乾皮症(XP)G群患者では成長阻害や早期死亡を特徴とするコケイン症候群(CS)を併発する場合がある。CS発症に関係するXpg領域を特定するためエクソン15を欠損したXpgΔexl5、811番目のアミノ酸(アスパラギン酸)をストップコドンあるいはアラニンに置き換えたXpgD811stopとXpgD811Aの3系統の変異マウスを作製した。XpgD811stopでは明らかな成長阻害がみられ早期(誕生後約4週間以内)に死亡したが、他の2系統のマウスでは成長阻害はみられなかった。成長阻害のみられなかった2系統のマウスではヌクレオチド除去修復能(NER)が部分的に残されていたので、NER完全欠損のXpaヌルマウスと交配し、NER活性を失った二重変異マウスを作出した。これらの二重変異マウスでは、ともにNER活性は失っていたが、エクソン15欠損マウスとの二重変異マウスのみCSの症状を示した。このことからCSを発症するためには、NER活性を完全に消失することとXpgのエクソン15(C末183アミノ酸に相当)を欠損することが必要であることが明らかになった。
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ページ: 351-357
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