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2002 年度 実績報告書

シグナル伝達を調節するSCFリガーゼ

研究課題

研究課題/領域番号 12146204
研究機関九州大学

研究代表者

畠山 鎮次  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (70294973)

キーワードユビキチン / ユビキチンリガーゼ / SCF / U-ボックス / U-ボックスタンパク質 / 神経変性疾患 / UFD2 / VCP
研究概要

SCF複合体を構成する新規因子の単離同定を行った。SCF複合体の既知の構成分子Skp1、Cul1、Rbx1、F-boxタンパク質等にTAPタグをつけ、TAPシステムによって会合因子を単離する実験系を確立し、マイクロシークエンサー及び質量分析器でそのタンパク質配列を明らかにしている。実際には転写調節に重要であると考えられている分子がSCF複合体構成成分と結合していることが判明した。現在、細胞生物学的に新たなSCF構成成分の役割を検討中である。
さまざまなタンパク質合成および修飾ミスにより細胞質で不溶化するタンパク質が存在するはずである。元来、分子シャペロン等が異常たんぱく質の修復に関与することが報告されているが、この他の手段として異常タンパク質を分解するメカニズムが存在する可能性が高い。したがって、物性が正常にとれないタンパク質をユビキチン化し分解するユビキチンリガーゼの存在を明らかにすることを目的として研究を遂行した。そのような分解酵素が存在した場合、神経変性疾患における細胞内封入体のユビキチン化や抗原堤示細胞のClass I MHC上に提示されるペプチドのユビキチン化に関与する可能性も高い。実際に、タンパク質の品質管理に関する酵素として新たなユビキチンリガーゼ(U-ボックスタンパク質群)を同定し、疾患との関係を解析している。その基質タンパク質や調節タンパク質を同定するために、酵母Two-hybrid法およびTAPシステムによる結合タンパク質の存在をみいだしている。実際に、さまざまな種類のシャペロン群がU-ボックスタンパク質と物理的及び機能的に関わっていることを明らかにした。また、疾患との関係において特に神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、ポリグルタミン病など)にU-ボックスタンパク質が異常タンパク質の分解調節に関与することを明らかにしている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hatakeyama, S.et al.: "U Box proteins as a new family of ubiquitin-protein ligases"J. Biol. Chem.. 276. 33111-33120 (2001)

  • [文献書誌] Murillas, R et al.: "Identification of developmentally expressed proteins that functionally interact with Nedd4 ubiquitin ligase"J. Biol. Chem.. 277. 2897-2907 (2002)

  • [文献書誌] Miyamoto, A.: "Increased proliferation of B cells and autoimmune disease in protein kinase C-delta-deficient mice"Nature. 416. 865-869 (2002)

  • [文献書誌] Nakamichi, I.: "Formation of Mallory body-like inclusions and cell death induced by deregulated expression of keratin 18"Mol. Biol. Cell. 13. 3441-3451 (2002)

  • [文献書誌] Imai, Y.: "CHIP is associated with Parkin, a gene responsible for familial Parkinson's disease, and enhances its ubiquitin ligase activity"Mol. Cell. 10. 297-304 (2002)

  • [文献書誌] Kaneko, C.: "Characterization of the mouse gene for the U-box type ubiquitin ligase UFD2a"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 300. 297-304 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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