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2000 年度 実績報告書

細胞内鉄濃度を制御する転写因子の鉄センシング機構と転写活性化機構

研究課題

研究課題/領域番号 12147204
研究種目

特定領域研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

岩井 裕子  京都大学, 生命科学研究科, 助手 (10281726)

研究分担者 神戸 大朋  京都大学, 生命科学研究科, 助手 (90303875)
キーワード出芽酵母 / 転写因子 / AFT1 / 鉄代謝 / センシング / DNA結合ドメイン / 転写活性化ドメイン / GAL4
研究概要

出芽酵母において細胞内鉄濃度を感知すると考えられる転写因子AFT1の鉄センシング機構の解明を目指して、その制御モードの解析を行った。C末端にHAタグを導入し、野生型と同じ表現型を示すAFT1を発現している株を培養液の鉄濃度を変化させて培養し、AFT1のmRNA量と蛋白量を測定した。AFT1のmRNA量も蛋白量も鉄の存在量に関わらず一定であることが観察され、AFT1の鉄による活性制御にAFT1蛋白質の合成、分解が関与していないことが判明した。また、AFT1の機能ドメインの解析はその制御機構の解明に有用な知見を与えると考えられるため、AFT1のDNA結合ドメインと転写活性化ドメインを明らかにした。DNA結合ドメインは部分欠失変異をin vitroの転写・翻訳により作製し、その産物のDNA結合能をゲル・シフト法により同定した。その結果、AFT1の中央からN末端側の塩基性アミノ酸が多く存在する領域(アミノ酸103-280内の領域)がAFT1のDNA結合に必要であることが判明した。転写活性化ドメインはGAL4のDNA結合ドメインとAFT1の部分欠失変異との融合蛋白質の転写活性化能をGAL4結合配列を上流に持つレポーター遺伝子の発現を測定することにより決定した。その結果、C末端側のアミノ酸413-573内の領域が転写活性化に必要であることが判明した。鉄センシングに関わる可能性のある領域に関しては特にシステインとヒスチジンに注目しそれぞれをアラニンに置換した変異体を構築し、その活性に与える影響を観察した。その結果、N末端に多く存在するヒスチジンとアミノ酸291,293のシステインが鉄のセンシングに重要な役割を果たしていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kambe.T Tada-kambe,J Yamauchi.Iwai: "Retinoic Acid Stimulates Erythropoietin Gene Transcription in Embryonal Carcinoma Cells through the Direct Repeat at a Steroid"Blood. 96. 3265-3271 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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