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2002 年度 実績報告書

ヘム結合型酸素センサーキナーゼの酸素センシングとリン酸化シグナリングの分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 12147210
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

中村 寛夫  理化学研究所, 生体物理化学研究室, 先任研究員 (80270594)

研究分担者 城 宜嗣  理化学研究所, 生体物理化学研究室, 主任研究員 (70183051)
キーワード2成分情報伝達系 / ヒスチジンキナーゼ / ヘム / タンパク質リン酸化 / 酸素センサー
研究概要

バクテリア、カビ、高等植物に広く存在する2成分情報伝達系はタンバク質のリン酸化反応によって外部からの刺激に対して細胞内でシグナル伝達を行う。本研究では2成分情報伝達系のパラダイムとしてヘム結合型酸素センサーキナーゼFixLとレスポンスレギュレーターFixJのシグナル伝達の制御機構を明らかにする。本年度はin vivoレポーター系を用いて分離したFixJ変異体に関して、生化学的解析を詳細に行った。FixJはリン酸基を受容するレシーバードメインと転写促進活性を持つエフェクタードメインからなる。得られた変異体はすべてレシーバードメインの点突然変異体であったことからレシーバードメインがエフェクタードメインのDNA結合活性を制御していることがわかった。これら変異体のうち、S18L、K104RとK104TはD54でのリン酸基結合が安定であり、結果としてDNA結合能をもつ2量体形成が優勢になっていることが示唆された。一方、A93VやT109Aはリン酸化していない単量体で標的DNAに強く結合することが判明し、レシーバードメインのα4、α5ヘリクスがDNA結合活性の制御に関与していることが示された。(論文印刷中)
これら研究と平行し、我々はエフェクタードメイン(FixJc)の溶液中での構造をNMRによって決定した。FixJcは5つのαヘリクスからなり、NarLやGerEのDNA結合ドメインときわめて類似した構造であることがわかった。また、構造比較や変異体のDNA結合活性の測定により、α3とα4がDNA結合部位を形成していることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Saito, K., et al.: "The uncoupling of oxygen sensing, phosphorylation signaling and transcriptional activation in oxygen sensor FixL and FixJ mutants"Molecular Microbiology. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Kumita, H., et al.: "Chimeric sensory kinases containing O2 sensor domain of FixL and histidine kinase domain from thermophile"Biochimica et Biophysica Acta. (In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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