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2000 年度 実績報告書

脊椎動物モデルとしての小型魚類の発生の遺伝子システムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 12202004
研究種目

特定領域研究(C)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

武田 洋幸  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (80179647)

研究分担者 堀 寛  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60116663)
キーワードメダカ / EST / Hox / 器官形成 / BAC
研究概要

本研究の目的は,小型魚類メダカを用いてその発生過程に働く遺伝子システムを発現遺伝子(武田)とゲノム構造(堀)の両面から解析し,脊椎動物の発生の進化過程を明らかにすることである.本年度は以下の研究成果が得られた,
1.Hd-rR系統を用いて,器官形成がダイナミックに進行する体節形成期のcDNAプラスミドライブラリー(6X10-9,insert size ave.1.5kb)を作製した.これよりクローンをランダムにとり,総括班シークエンスセンター事業の協力を得てシークエンスを進めた.2月末現在,BLAST.Cluster解析が終了しているのは4206クローン(クラスター数約2200)である.一方,発現パターンの解析については.配列が判明した大量のcDNA断片からDIG-RNAプローブを作製して,in situ hybridizationにより体節形成期における発現パターンを個別に調べる方法を確立した.2月末現在,518クラスターの発現パターンの解析を終了した.このうち,9個が発生過程で器官・ステージ特異的に発現しているものであった.今後は,ランダムシークエンス,発現パターンの解析をさらに進めるとともに,均一化ライブラリーや組織特異的ライブラリーを用いる予定である.
2.現在メダカで確認されているHox遺伝子の殆どを含むと考えられるBAC clone(7クラスター分8種類)を単離同定した。その構成についてマウスのみならずゼブラフィッシュやフグのそれと比較したところ、三者内にもその構成Hox遺伝子に相違がみられる。その内メダカHox遺伝子Hox Caクラスターを持つBACクローンについてショットガン法による配列決定をおこない、240Kbのcloneのほぼその全体像をえることができた。今後は残る6種類のメダカHox遺伝子クラスターについても配列決定をおこない、遺伝子内容の詳細を明らかにする。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] Atsushi Sawada: "Zebrafish Mesp family genes, mesp-a and mesp-b are segmentally expressed in the presomitic mesoderm, and Mesp-b confers the anterior identity to the developing somites."Development. 128. 1691-1702 (2000)

  • [文献書誌] Hisato Kondo: "Zebrafish mutations in Gli mediated hedgehog signaling lead to lens transdifferentiation from the adenohypophysis anlage."Mechanisms of Development. 96. 165-174 (2000)

  • [文献書誌] Takuya Sakaguchi: "Expression of zebrafish BTG-b, anti-proliferative cofactor, during early embryogenesis"Mechanisms of Development. in press. (2001)

  • [文献書誌] Akihiko Koga: "The medaka fish transpozable element Tol2 : Low level of interspecific sequence divergence points to recent invation of the fish genome"Genetics. 155. 273-281 (2000)

  • [文献書誌] Akihiko Koga: "Detection of de novo insertion of the medaka fish transposable element Tol2"Genetics. 155. 1243-1247 (2000)

  • [文献書誌] Masaru Matsuda: "Construction of a BAC library derived from the inbred Hd-rR strain of the teleost fish,Orizias latipes"Genes & Genetic Sysmtems. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Akihiko Koga: "The Tol2 transposable element of the medaka fish : an active DNA-based element naturally occurring in a vertebrate geneoms"Genes & Genetic Sysmtems. (in press). (2001)

  • [文献書誌] 澤田篤志: "体節の形成と分化"蛋白質核酸酵素. 45. 2766-2773 (2000)

  • [文献書誌] 新屋みのり: "神経誘導と神経組織の体軸に沿ったパターニング"蛋白質核酸酵素. 45. 2738-2744 (2000)

  • [文献書誌] 黒田仁: "魚類のゲノムとHox遺伝子群の進化"蛋白質核酸酵素. 45. 2893-2899 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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