研究分担者 |
蒔田 芳男 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20271778)
井ノ上 逸朗 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00192500)
菊池 健次郎 旭川医科大学, 異学部, 教授 (30045455)
塩飽 邦憲 島根医科大学, 医学部, 助教授 (10108384)
杉山 卓郎 朝日生命成人病研究所, 検査部, 部長
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研究概要 |
本態性高血圧の発症関連遺伝子を同定する事を目的に,日本全国をカバーする共同研究者と検体を収集してきた.検体の一部はゲノムワイドスクリーニングに提供しているが,我々のグループでは主に候補遺伝子アプローチを行ってきた.収集した検体を,以下の基準で症例を選択し,候補遺伝子スクリーニングに用いた.高血圧症例は,男性,第一度近親に高血圧の家族歴がある,60歳以前に発症,BMIが25以下.正常血圧対照は,男性,50歳以上,BMIが22以上とした.各200例の症例対照による関連解析をおこなった.まず,文献,マウスの塩分負荷による腎臓での発現変化などのデータを参考に,120個の候補遺伝子を選んだ.各侯補遺伝子のSNPs情報を主にJ-SNPデータベースより抽出し,16人の日本人集団でハプロタイプの構築を行った.SNPsのマイナーアレル頻度が10%以上,SNPs間の連鎖不平衡がr^2<0.5,最多ハプロタイプ60%以下という条件をクリアした場合,ハプロタイプ構築が完成したと定義した.その結果,111遺伝子を解析した段階で,ハプロタイプ完成に至ったものは70遺伝子であった.他はSNPsの情報不足,強度の連鎖不平衡の存在などで実際のタイピングに使うことができなかった.現時点で56遺伝子,201SNPsのタイピングを終了したが,5%水準で有意となったSNPsは,11遺伝子16個であった.そのうち3個のSNPsが有意となったもの1遺伝子,2個のSNPsが有意となった遺伝子が3遺伝子であった.
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