研究分担者 |
菊池 健次郎 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30045455)
井ノ上 逸朗 東京大学, 医科学研究所, 客員助教授 (00192500)
蒔田 芳男 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20271778)
杉山 卓郎 朝日生命成人病研究所, 検査部, 部長
塩飽 邦憲 島根大学, 医学部, 教授 (10108384)
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研究概要 |
本態性高血圧の感受性遺伝子を同定するため,多数の候補遺伝子をスクリーニングした.解析対象となったSNPsは73遺伝子,263SNPsである.これまでの解析で,「関連無し」と判定した遺伝子が42遺伝子,判定を保留している遺伝子が20遺伝子あり,「可能性あり」としている遺伝子が11遺伝子ある.この11遺伝子(A〜K遺伝子)に関して,解析したSNP数,関連解析で陽性であったSNPsがともに多い遺伝子を優先的に詳細な検討を進めている.スクリーニング段階で遺伝子Bは6SNPsの解析をおこなった.陽性となるSNPsは集団により必ずしも一致しないが,5SNPsにおいて陽性と判断した.ハプロタイプ解析を4SNPでおこなったところ,高血圧群で有意に多いハプロタイプ,正常血圧群で有意に多いハプロタイプがそれぞれ同定できた.そこで,前者をホモで持つ高血圧8人,後者をホモで持つ正常血圧8人由来のDNAを使って,遺伝子領域(全長9.9kb)の塩基配列を決定することにより,SNPを探索し,ハプロタイプ構造を検討した.その結果,見いだした36SNPsで5'上流域とその下流の境界部分で連鎖不平衡ブロック(LDブロック)が途切れていることがわかった.そこで,有意なSNPsが集中する5'上流域の大規模タイピングをおこなった.ルシフェラーゼアッセイでプロモーター活性を評価している.遺伝子Hに関しても,ほぼ同様の戦略で進め,遺伝子全体領域(47.0kb)のSNPを探索した.その結果,見いだした156SNPsの解析により,イントロン3の前半部分でLDブロックが途切れ,遺伝子全体は,ほぼ2ブロックから構成されることがわかった.有意な頻度差があるSNPsは5'側のブロックに位置するため,36SNPsの大規模タイピングをおこなった.候補となるSNPsに関して,ルシフェラーゼアッセイをおこなっている.
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