研究概要 |
(1)TGFB1関連遺伝子群におけるSNPsの同定:TGFB1遺伝子領域内に11種類、TGFBR1内に21種類、TGFBR2内に22種類、SMAD2内に8種類のSNPを同定した。骨粗鬆症患者群と対照者群における連関解析:インフォームドコンセントの元に、約750名の骨粗鬆症患者・正常対象者を集積し、SNP(1946C/T,5352C/T,8752A/G,9151C/T,9358G/T)タイピングを行った。このうち、骨粗鬆症/osteopenia患者計236名と対照142名におけるTGFB1の5種のSNPについてassociation解析を行ったが、連関は否定的であった(χ2=0.58〜4.14,p=0.77〜0.14)。 (2)モデルマウス:Tgfb1のR218C変異を、ジーンターゲテイング法によりマウスES細胞に導入し薬剤選択後、目的とする相同組換体を1クローンを得た。次いで、マウス胚に同クローンを移植し8匹のキメラ個体を得た。現在、ターゲテイングマウスを作製中である。 (3)インプリンテイング関連遺伝子の解明:特定のヒト染色体領域を含むマウス・ヒト雑種細胞を用いて、7q32領域における刷り込みを受ける可能性のある遺伝子群を同定した。現在までに、刷り込みを証明、もしくは否定したのは、MEST、COPG2、COPG2IT1(CIT1)、KIAA0265、CPA3、CPA1の6種の遺伝子である。そのうち、MESTとCOPG2IT1は父性発現、CPA3(carboxypeptidase A3)は部分的母性発現する刷り込み遺伝子であった。
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