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2000 年度 実績報告書

地域住民における高血圧、脂質代謝異常の遺伝要因と生活習慣との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12204059
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

上島 弘嗣  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70144483)

研究分担者 木之下 正彦  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60093168)
岡村 智教  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00324567)
中村 保幸  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (20144371)
キーワードALDH2 / ACE / Alcohol / Blood Pressure / Body Mass Index / HDL / Polymorphism / Population Survey
研究概要

<背景と目的>
従来の疫学調査では、遺伝情報を含んだ調査結果に乏しく、個々の遺伝素因に基づいた生活習慣改善の指針を示すことが出来なかった。今回、S町の一般住民で、1999年の健診受診者男女総計2395名を対象として、署名によるインフォームドコンセントを得て、血圧、脂質、肥満などの循環器疾患リスクファクターに遺伝要因がどのように関連しているかを、アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)に関して、遺伝子多型を分析して検討した。
<検討結果>
アルコールの代謝に大きく関与するALDH2の遺伝子多型の出現頻度は1/1型44.3%、1/2型47.0%、2/2型8.7%であった。それぞれの遺伝子多型による循環器疾患のリスクファクターを比較したところ、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、HDLコレステロール(HDL)、Body Mass Index(BMI)、飲酒量は1/1型、1/2型、2/2型の順に大きい値を示し、統計学的有意差があった。しかし、年齢、BMI、飲酒量、降圧剤の使用、高脂血症治療薬の使用で調節して比較したところ、いずれも3群で有意差はなかった。
ACE遺伝子多型の出現頻度はII型37.9%、ID型43.4%、DD型18.7%であった。ロジスティック回帰分析の結果、高血圧と関連しているものは年齢、BMI、高血圧の家族歴であったが、ACE遺伝子多型と高血圧との間には関連を認めなかった。性・年齢階級別の解析を行っても同様の結果となった。
<考察>
SBP、DBP、HDL、BMIは、ALDH2の1/1型において最も高く、2/2型が最も低い。しかし、これらの因子はそれぞれの遺伝子型が規定する飲めるアルコール量と関連するものであり、ALDH2遺伝子自体が直接関与しているものではない。ACE遺伝子多型と高血圧との間には有意な関連は認めない。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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