研究課題/領域番号 |
12206007
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小笠原 直毅 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10110553)
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研究分担者 |
小林 和夫 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (70324978)
笠原 康裕 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (20273849)
守家 成紀 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (40191051)
吉川 博文 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50175676)
河村 富士夫 立教大学, 理学部, 教授 (10126039)
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キーワード | 枯草菌 / 蛋白質複合体 / 質量分析法 / 酵母2ハイブリッドシステム / 変異株バンク |
研究概要 |
本研究の目的は、細胞増殖制御因子(細胞分裂・複製関連蛋白質、分子シャペロン、また、多くのゲノムに保存されている機能未知蛋白質等)を出発点として蛋白質相互作用を複数の方法で解析し、枯草菌蛋白質間の相互作用情報の収集、蓄積を進めることである。具体的には、1)タグとその抗体を用いて細胞内複合体を分離し、質量分析法を用いてその構成成分を同定する、2)酵母2ハイブリッド系の枯草菌ゲノムライブラリーを用いて、蛋白質間相互作用を探索する、3)GFP, YFP等との融合蛋白質による局在部位の解析と蛍光共鳴エネルギー転移による相互作用の解析を試みる、4)機能解析プロジェクトで作製された変異株ライブラリーを利用し、遺伝学的手法による機能的相互作用の解析を行うことを進めた。 1)質量分析計による蛋白質の同定に関しては、数十fmol程度の試料を解析できるようになった。バックグラウンドの低減のために、変性条件下でカラムを通すという方法を検討し、機能未知である必須GTP結合蛋白質ファミリーについて複合体解析を進めた。 2)酵母2ハイブリッド系による解析については、必須遺伝子を中心にデータ収集を進めた。一方、ECFシグマ因子とその抑制因子、2成分制御系レギュレーターとその脱リン酸化蛋白の組合せについて、酵母2ハイブリッド系によるシステマチックな相互作用解析を行い、興味深い結果を得た。 3)枯草菌で使用可能なCFP, YFPを作製し、複製蛋白質を中心に細胞内局在の解析を進めた。 4)未解析遺伝子の変異株バンクを完成させた。その結果、LB,37度の培養条件での必須遺伝子は271であることが明らかになった。また、約260の枯草菌全転写制御因子の変異株セットを作製し、2重変異株セットを用いて、対象遺伝子の発現を制御する転写遺伝子を迅速に同定できるようになった。
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