• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

原核及び真核微生物におけるHis-Aspリン酸リレー情報伝達ネットワークの解析

研究課題

研究課題/領域番号 12206041
研究機関名古屋大学

研究代表者

饗場 浩文  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60211687)

キーワード大腸菌 / His-Aspリン酸リレー / 分裂酵母 / センサーキナーゼ / レスポンスレギュレーター
研究概要

1.大腸菌にはHis-Aspリン酸リレー制御系に関わるセンサーキナーゼが30種類、レスポンスレギュレーターが32種類存在する。これらの単独破壊株(両者がオペロンを形成している場合には同時に破壊した)をすべて作製した(全41株)。これらの破壊株を用いて、各センサーキナーゼ、レスポンスレギュレーターがどのような細胞機能に関与しているのか、またそれらの間にどのようなクロストークが存在するのかを細胞全体で明らかにするためにマイクロアレイ法を用いた解析を進行中である。
2.分裂酵母のゲノムデータベースからHis-Aspリン酸リレー系を構成する遺伝子を検索し、3つのヒスチジンキナーゼ、1つのHpt因子、2つのレスポンスレギュレーターが存在することを見出した。これら遺伝子群のクローニングならびに欠失株の作製を行い以下の成果を得た。
(1)レスポンスレギュレーターPrr1がctt1,trr1遺伝子の発現を介して酸化ストレス適応に、またste11遺伝子の発現を介して減数分裂の制御に関わっている転写因子であることを見出した。
(2)Hpt因子として見出したSpy1と、すでにストレス応答と細胞周期制御に関わることが報告されていたレスポンスレギュレーターMcs4との間にリン酸転移反応が起こることを見出した。さらに、Spy1がMcs4の活性を負に制御することで細胞周期の制御に関与していることを明らかにした。また3つのヒスチジンキナーゼを同時に欠失させるとSpy1の欠失株と同様に細胞周期進行の促進が見られることを見出した。したがって分裂酵母のHis-Aspリン酸リレー系が細胞周期制御に密接に関わることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ohmiya,R.: "The Prr1 response regulator is essential for transcription of ste11+ and for sexual development in fission yeast"Mol.Gen.Genet.. 264. 441-451 (2000)

  • [文献書誌] Aoyama,K.: "Syp1, a histidine-containing phosphotransfer signaling protein, regulated the fission yeast cell cycle through the Mcs4 response regulator"J.Bacteriol.. 182. 4868-4874 (2000)

  • [文献書誌] Nakamichi,N.: "Identification and characterization of a novel gene, hos2+, the function of which is necessary for growth under high osmotic stress in fission yeast"Biosci.Biotech.Biochem.. 64. 2493-2496 (2000)

  • [文献書誌] Aoyama,K.: "Identification and characterization of a novel gene, hos3+, the function of which is necessary for growth under high osmotic stress in fission yeast"Biosci.Biotech.Biochem.. 64. 1099-1102 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi