研究課題/領域番号 |
12209001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井原 康夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60114386)
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研究分担者 |
桝 正幸 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20243032)
津本 忠治 理化学研究所, 脳科学総合研究センター, ユニットリーダー (50028619)
辻 省次 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70150612)
三品 昌美 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144351)
丹治 順 玉川大学, 学術研究所・脳科学研究施設, 教授 (10001885)
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キーワード | 脳の発生・発達 / アルツハイマー病 / 神経変性疾患 / 神経可塑性 / システム回路とモデル |
研究概要 |
「先端脳」5年間の膨大な成果をとりまとめた。まとめかたの特徴は次のようである。第1に、まず各分野で当初設定した到達目標をに明確し、5年後これにどの程度達成できたかを明らかにするようにした。第2に、今後の研究者の参考に資するために、この間に発表されたインパクトの高い論文の背景をのべたものを、すべてまとめて提示したことである。通読すると研究のアイデア、きっかけ、いかに研究をすすめたかが、生き生きと書かれており、若い研究者にとって特に有用であろう。第3に、この5年間の班活動の総括を掲載してある。「先端脳」からどのような教訓をくみとるのか、出来るだけ明確にしたつもりである。第4に、「先端脳」に関係した行事をすべて羅列してある。特にそのすそ野の広がりに注目して欲しい。これが班研究のインパクトでもある。第5に、「先端脳」に関係したすべての班員の業績を掲載した。これは中途退班した研究者の分もふくめたextensiveなリストである。 「先端脳」の運営には種々の問題点があったかもしれないが、総体としては成功であった、といえる。したがって、「先端脳」の事例は、今後も大きな班研究遂行の際に必ず参照されるものだろう。とくに参考にすべきは、班員の組織化の方法、班の運営方法、班と関連を有する周辺分野の取り込み方、であろう。また今後の問題として残るのは、A項目とB項目の相互作用がまだまだ充分でなく、次世代の脳科学の潮流をつくるところまでゆかなかったことであろう。この点は、現在進行中の「統合脳」の大きな仮題でもある。
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