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2004 年度 実績報告書

神経回路形成遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12210003
研究機関筑波大学

研究代表者

桝 正幸  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20243032)

研究分担者 桝 和子  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50344883)
塩見 健輔  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助手 (00311598)
キーワード神経回路形成 / スルファターゼ / ヘパラン硫酸 / オートタキシン / フロアープレート / ノックアウトマウス
研究概要

本研究は、神経パターン形成において重要な役割を担っているフロアープレート細胞に特異的に発現する遺伝子として我々が単離したSulfFP1、SulfFP2、オートタキシン遺伝子の機能解析を行い、神経回路形成における役割を明らかにすることを目的としている。SulfFPは、スルファターゼ族の新規分子であり、細胞外へ分泌され、スルファターゼの人工基質である4-MUSを分解できる。オートタキシンは、細胞の運動生を高める分泌性因子として発見され、細胞外でヌクレオチドの分解を行う酵素と考えられてきたが、最近の研究から、リゾフォスファチジン酸やスフィンゴシン1リン酸の合成に関わることが明らかとなっている。両遺伝子とも、in vitroの解析は行われているが、生体内での役割は良く分かっていない。そこで、本研究では、これらの遺伝子の発現や性質などを解析するとともに、ノックアウトマウスの異常を探索することにより、生体内での機能を明らかにすることを目指した。SulfFPに関しては、293細胞に発現させると培養液中に多量に分泌されること、furin依存性と非依存性のメカニズムにより数カ所で切断されること、ヘパリンやヘパラン硫酸を基質にしてグルコサミン6位の硫酸基を分解するエンドスルファターゼ活性を持つこと、特にN位、2位、6位が硫酸化された二糖単位が良い基質になることを明らかにした。SulfFP1とSulfFP2の単独ノックアウトマウスは、いずれも外見上ほぼ正常であるが、僅かに体重の減少が観察された。ダブルノックアウトマウスを作成したところ、ダブルホモが主に生後に致死になること、生存しているマウスに関しても顕著な発育不全や神経系形成異常が観察されることを明らかにした。一方、オートタキシンノックアウトマウスは、胎生8.5日〜9.5日に胚外組織の異常により死亡すると考えられ、オートタキシンの神経発生における役割は十分に解析できなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Identification and differential expression of multiple isoforms of mouse Ccd1 (Coiled-coil-DIX1), a positive regulator of Wnt signaling.2005

    • 著者名/発表者名
      Shiomi K et al.
    • 雑誌名

      Molecular Brain Research (in press)

  • [雑誌論文] 神経回路形成におけるヘパラン硫酸の役割2005

    • 著者名/発表者名
      桝正幸
    • 雑誌名

      神経研究の進歩 49・1

      ページ: 95-103

  • [雑誌論文] Conversion of biliary system to pancreatic tissue in Hes1-deficient mice.2004

    • 著者名/発表者名
      Sumazaki R et al.
    • 雑誌名

      Nature Genetics 36

      ページ: 83-87

  • [雑誌論文] 新規のヘパラン硫酸エンドスルファターゼによる細胞間シグナルの調節2004

    • 著者名/発表者名
      桝正幸, 桝和子
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 49・15

      ページ: 2376-2383

  • [図書] 脳はどこまでわかったか2005

    • 著者名/発表者名
      桝正幸ほか
    • 総ページ数
      312
    • 出版者
      井原康夫

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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