• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

パーキンソン病の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 12210006
研究機関東京大学

研究代表者

岩坪 威  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (50223409)

研究分担者 富田 泰輔  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30292957)
キーワードαシヌクレイン / Lewy小体痴呆症 / 神経変性疾患 / パーキンソン病
研究概要

パーキンソン病(PD)は極めて頻度の高い神経変性疾患であり、変性神経細胞にLewy小体(LB)という線維性封入体が特異的に出現するという特徴を示す。本班員はLBの構成成分解明を手掛かりにPDにおける細胞死機構に迫りたいと考え、PDの類縁疾患であり、大脳皮質にLBが出現する「Lewy小体型痴呆症(DLB)」の脳からLBを単離し、その主要成分がシナプス蛋白α-synucleinであることを解明し、ついで蓄積したα-synucleinを特徴づける翻訳後修飾を蛋白化学的に解析し、蓄積α-synucleinのSer129が特異的に高度のリン酸化を受けていることを見出した。本年度はリン酸化特異的抗体の応用により、α-synuclein蓄積症脳では特異的に高度のα-synucleinリン酸化が生じていることを示し、DLB脳における広汎なLewy neurite出現などの新規病変を発見・記載した。蓄積α-synucleinの蛋白化学的解析をさらに進め、15kDaのモノマー型synucleinに対し、22,29kDaのやや高分子量領域に泳動される一部のα-synucleinにモノユビキチン化が生じていることを見出した。さらにα-synuclein蓄積の病態モデル動物として、神経細胞特異的にα-synucleinを高発現するトランスジェニック線虫、トランスジェニックショウジョウバエを作出し、いずれの動物種においても神経細胞・突起に蓄積したα-synucleinの一部がリン酸化を受けることを示した。また線虫では家族性PD変異α-synuclein発現ニューロンの触覚応答反応の低下を見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Miake H: "Biochemical characterization of the core structure of α-synuclein filaments"J Biol Chem. 277. 19213-19219 (2002)

  • [文献書誌] Hasegawa M: "Phosphorylated α-synuclein is ubiquitinated in α-synucleinopathy lesions"J Biol Chem. 277. 49071-49076 (2002)

  • [文献書誌] Takahashi M: "Phosphorylation of a-synuclein characteristic of synucleinopathy lesions is recapitulated in α-synuclein transgenic Drosophila"Neurosci Lett. 336. 155-158 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi