研究課題/領域番号 |
12210007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三品 昌美 東京大学, 医学系研究科, 教授 (80144351)
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研究分担者 |
竹内 倫徳 東京大学, 医学系研究科, 助手 (50323613)
森 寿 東京大学, 医学系研究科, 講師 (00239617)
松田 尚人 東京大学, 医学系研究科, 助手 (40313100)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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キーワード | 記憶 / 学習 / グルタミン酸受容体 / シナプス可塑性 / 神経回路形成 / 標的遺伝子組換え / NMDA受容体 / GluRδ2 |
研究概要 |
モルヒネに対する耐性と依存は脳の可塑的変化により引き起こされると考えられている。NMDA受容体GluRε1欠損マウスではモルヒネ耐性が著しく減弱することを明らかにした。欠損マウスの中脳水道灰白質および腹側被蓋野特異的にGluRε1遺伝子を導入することにより、モルヒネ耐性が回復することを示した。同様に、モルヒネ依存の形成に側坐核のNMDA受容体GluRε1が重要であることを示した。小脳プルキニエ細胞に特異的に発現しているグルタミン酸受容体GluRδ2は小脳可塑性に必須である。GluRδ2欠損マウスの運動学習能力を瞬き反射と音との連合学習で解析したところ、条件刺激と無条件刺激とを同じタイミングで与えるdelayパラダイムにおいて著しく障害されていたが、条件刺激と無条件刺激との間に500m秒の時間間隔を設けるtraceパラダイムでは正常な学習を示すことを見出した。逆に、NMDA型グルタミン酸受容体GluRε1欠損マウスはdelayパラダイムをほぼ正常に学習したが、条件刺激と無条件刺激とを500m秒の時間間隔で与えるtraceパラダイムで障害を示すことを示した。さらに、traceの時間間隔が無い課題の学習獲得は、野生型マウスでは海馬破壊で影響されなかったが、GluRδ2欠損マウスでは海馬背側の破壊により学習獲得が阻害された。これらの結果から、瞬き反射の条件付け学習において条件刺激と無条件刺激とのタイミングに応じて脳内のシステムが使い分けられていることを明らかにした。小脳のシナプス可塑性、運動学習、神経回路形成に重要なGluRδ2と結合する新たな分子としてDelphilinおよびShankを同定した。さらに、GluRδ2はShank、Homer、mGluRlα、GRIP1と複合体を形成し、AMPAR、IP3受容体、mGluRlαを分子的に結びつける要に位置すると考えられた。
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