研究課題
特定領域研究
視床線条体投射の機能:視床髄板内核を構成するCM/Pf核は、注意を惹きつける外界の事象に関する情報を線条体に投射することを明らかにした(松本ら、2001;南本ら 2002)。木村らの最近の成果に基づいて、「大脳皮質-基底核ループ系は、動機づけに基づいて望ましい行動や認知情報を予測的に選択すると共に、予測から外れた事象が現れた場合には、次善の選択肢を選ぶ。その機能には視床CM/Pf核から線条体に投射する視床線条体系が関与する」という仮説を提唱した(木村ら、2004)。この仮説を検証するために、視床のCM核と線条体の単一神経細胞活動を記録し、GO-NOGO課題に報酬の大小を付けた課題を行わせた。視床CM核の半数以上のニューロンは小さな報酬の選択肢を行うことを支持された場合に強く活動し、大きな報酬の望ましい選択肢を行う指示が与えられた時にはほとんど活動しないことが分った。このことは木村らの仮説を支持する(南本ら 2005)。線条体の報酬依存的な行動選択と学習機能:サルに複数のボタンを順序にしたがって押して報酬を得る課題を行わせ、線条体のニューロンの活動を調べると順番やボタン位置をコードするニューロン間に機能的な接続があることが明らかになった(木村ら2003;上田ら2003)。選択肢の報酬確率を試行錯誤によって推定して確率の高い選択肢を選ぶ課題を行わせ、機能的MRIによってヒトの脳活動を調べた。尾状核が学習に伴う報酬獲得の推移と被験者の行動の改善の時間経過と高い相関を示すことを見出した(春野ら 2004)。サルに反応時間課題を行わせ、視覚刺激によって予め報酬、嫌悪刺激が現れることを教示した。線条体のコリン作動性介在ニューロンの活動を調べると、報酬、嫌悪刺激を知らせる教示刺激に対して選択的に応答し、しかも報酬や嫌悪刺激を識別する活動をした。したがって、コリン作動性介在ニューロンは刺激の持つ動機づけ文脈をコードすることが明らかになった(山田ら2004)。
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