研究課題
膵癌における12qの候補癌抑制遺伝子DUSP6は、高頻度に発現抑制が見られたが、その機序としてepigeneticな機構が関わっていた。膵癌細胞株のうち、12番染色体の欠失したものと欠失していないものに正常12番染色体を移入したところ、in vivoで増殖抑制効果が見られた。12番染色体移入後も、DUSP6の発現は低く、移入染色体に対してもepigeneticな発現抑制機構が働いているものと考えられた。また、これ以外に候補癌抑制遺伝子が存在することが示唆されるため、マイクロアレイ解析により、発現の変化する遺伝子のスクリーニングを行い、発癌、進展に関与する可能性のある遺伝子について解析を加えている。膵癌で高頻度にコピー数の増加が見られる20qに位置するAURKAは膵がんにおいて発現が亢進していた。RNAi法により遺伝子機能を抑制すると、細胞増殖抑制効果、G2 arrest、アポトーシスの誘導が見られた。さらにtaxaneを併用することにより、相乗的抗腫瘍効果が見られた。日本人と欧米人では悪性黒色腫におけるBRAF遺伝子の変異の頻度が異なるが、これが人種による組織型の頻度の違いによるものである可能性を示した。下垂体腺腫ではbetaカテニンの異常集積が非常に高頻度に生じているが、遺伝子異常は低頻度である。また、Wntの経路に関わる遺伝子APC、AXIN1、GSK3B、ICAT遺伝子についても調べたが異常は見られず、これ以外の機序がかかわっている可能性が考えられた。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (16件) 図書 (1件)
Mod Pathol (in press)
J Neuro-Oncol (in press)
Cancer Res (in press)
J Hum Genet (in press)
Mol Cell Biol (in press)
Pancreas 28
ページ: 311-316
Oncol Rep 12
ページ: 1263-1268
Int J Oncol 24
ページ: 513-520
Biosci Biotecnnol Biochem 68
ページ: 1004-1010
ページ: 253-256
J Invest Dermatol 123
ページ: 177-183
Asian J Surg 27
ページ: 85-92
Lab Invest 84
ページ: 1339-1351
ページ: 1099-1103
Rom J Gastroenterol 13
ページ: 195-201