インプリンティングとは遺伝子の発現が由来のする親の性に依存する現象である。最近、さまざまな癌で母親由来の染色体の選択的欠失や父親由来の染色体の選択的増幅などインプリンティングの関与が示唆される例が報告されている。インプリント遺伝子は全遺伝子中のごくわずかであるので、癌関連遺伝子がその中に濃縮されていると考えられる。そこで本研究はこのような遺伝子をdifferential display、microarray等を用いて組織的に単離し、その中から癌関連遺伝子を検索してきた。スクリーニングの結果14個のインプリント遺伝子をみつけることができた。現在そのうちの新規の3個について詳細な解析をおこなっているところである。
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