研究課題/領域番号 |
12213087
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小松 賢志 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (80124577)
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研究分担者 |
小林 純也 広島大学, 歯学部, 助手 (30301302)
篠原 美紀 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (80335687)
松浦 伸也 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助教授 (90274133)
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キーワード | NBS / AT / NBS1 / 電離放射線 / dsb / ATM / テロメア / フォーカス |
研究概要 |
1)NBS1遺伝子のN末側FHA/BRCTドメインは多くの真核生物種で保存されていることから重要機能を持っていると考えられる。このためFHA/BRCT部位を含むdeletion mutant細胞を使って外部導入X染色体のHPRT座位での放射線誘発突然変異並びに自然発生及び放射線誘発染色体異常頻度の比較測定、ならびにG1/G2細胞周期チェックポイント異常をFACSで解析した 2)放射線アポトーシスはATMの下流にあるH2AXを介すると言われており、同様にATM下流のNBS1がどのようにしてアポトーシスを誘発するか不明である。このためNBS細胞に於けるヒストンH2AXリン酸化、及びp53とChk2に対するATMキナーゼ活性を検証してそのフィードバック機構を明らかにした。 3)正常線維芽細胞をコントロールとしてAT及びNBS細胞の細胞分裂によるテロメア短縮の促進を比較する。Hinf1/RsaI酵素処理後電気泳動したゲノムDNAを(CCCTAA)オリゴヌクレオチドをプローブとしたサザン法によりテロメア長(TRF)を測定した。さらに、TRAP法によるNBS細胞のテロメレース活性及びテロメレース欠失細胞にみられるALT(Alternative lengthening of telomere)をNBS1フォーカス形成により検討した。 4)NBS1ノックアウトマウス肺線維芽細胞を樹立後、放射線致死感受性や遺伝子突然変異頻度をscid細胞(DNA-PKcs^<-/->)やKu70^<-/->細胞と比較する。続いて、既に海外の研究室から譲渡を受けているKu^<-/->マウスやAtm^<-/->との交配により得られるダブルターゲッテイング細胞を用いて、Atm機能がDNA二重鎖切断の再結合以外にも機能するのか、あるいはNbs1がNHEJとHRのいずれの再結合経路に関与しているかを検討した。
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