ステロイド性大腿骨頭壊死症発生予防のための遺伝子解析法の確立

2001 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 12213119
• 研究機関: 京都府立医科大学
• 研究代表者: 西野 輔翼 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (10079709)
• 研究分担者: 徳田 春邦 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60111960)
• キーワード: 食品因子 / C型肝炎 / カロテノイド / リコピン / パームフルーツカロテン / 臨床試験

研究概要

食品中には細胞のがん化を防御する因子が多く含まれていると予測されている。そこで、それらを活用してヒトにおけるがん予防を行なうことが本研究の目的である。
C型肝炎は肝がんの原因として恐れらており、社会問題となっている。その対応策としてインターフェロン療法が実用化され、注目されているが、無効なケースも多いため、その補助的あるいは代替的対策が必要である。そこで、すでに動物実験で肝発がん抑制効果が明らかとなっているトマトに含まれているリコピンやパームフルーツカロテンを複合的に用いて、ヒトにおける有効性を証明するための臨床試験を実施した。対象としては、C型肝炎から肝硬変へ進展してしまった患者を選んだ。投与群は46人、対照群は45人であった。最長5年間の投与が実施された時点で、中間解析を実施したところ、投与群で50%以上の発がん抑制効果(p<0.02)が観察された。したがって、この臨床試験は現段階で完了したことになる。このような明確な効果が食品因子によって得られた前例はなく、注目すべき結果である。

研究成果

• [文献書誌] Kohno, H., Nishino, H., et al.: "Dietary administration of citrus nobiletin inhibits azoxymethane-induced colonic aberrant crypt foci in rats"Life Sciences. 69. 901-913 (2001)
• [文献書誌] Masuda, M., Nishino, H. et al.: "Chlorination of guanosine and other nucleosides by hypochlorous acid and myeloperoxidase of activated human neutrophils: Catalysis by nicotine and trimethylamine"J.Biol.Chem.. 276. 40486-40496 (2001)
• [文献書誌] Arai, S., Nishino, H., et al.: "A mainstay of functional food science in Japan-Histry,present status,and future outlook"Biosci.Biotrchnol.Biochem.. 65. 1-13 (2001)
• [文献書誌] Nishino, H., et al.: "Cancer chemoprevention by ginseng in mouse liver and other organs"J.Korean Med.Sci.. 16. S66-S69 (2001)
• [文献書誌] Baba, M., Nishino, H. et al.: "Studies on cancer chemoprevention by traditional folk medicines XXIV.Inhibitory effect of a coumarin derivative,7-isopentenyloxycoumarin,against tumor-promotion"Biol.Pharm.Bull.. 25. 244-246 (2002)