活性酸素によるDNA損傷とその防御に関して、下記のような分子生物学的手法を用いた試験管内実験、培養細胞を用いた基礎的研究、およびヒト尿中8-OH-dG分析等を行った。 1.NA修復酵素OGG1はカスパーゼ依存的アポトーシスにより断片化する事を見い出した。 2.Formamidopyrimidine DNA glycosylase (Fpg)を用いたHPLCによるHaCaT細胞DNA中8-ヒドロキシグアニン(8-OH-Gua)の高精度測定を行った。 3.尿中8-ヒドロキシデオキシグアノシンと7-メチルグアニン(7-MG)の同時分析法を開発した。 4.尿中8-ヒドロキシデオキシグアノシンと濃度補正物質クレアチニンの同時分析法を開発した。 5.MutTホモログである大腸菌Orf17蛋白質は8-hydroxydeoxyadenosine 5'-triphosphate (8-OH-dATP)のみならず8-hydroxydeoxyadenosine 5'-diphosphate (8-OH-dADP)も分解することを見い出した。
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