研究概要 |
(1)Tsc2遺伝子の発がん抑制領域の絞り込みを行い腫瘍抑制効果とS6の経路の抑制が必ずしも相関するものではないことを示した。 (2)Tsc2欠失腎がん細胞株を用いた遺伝子発現の網羅的解析を行った。 (3)分子標的治療(signal therapy)の実際(rapamycin(mTOR阻害剤)を行った。発がん過程においてmTORとは異なるpathwayの存在が示唆された(投稿準備中)。 (4)TSC1 C末欠損型の発見とその解析を行った(投稿準備中)。 (5)Niban遺伝子機能の解析:Niban遺伝子産物は、腎発がんの初期病変である変異尿細管から強く発現が観察された(Oncogene 23:3495-3500,2004)。またtunicamycin処理によって顕著に発現が誘導されることを見出した。 (6)Niban遺伝子のノックアウトマウスの樹立に成功しその解析を進めている。 (7)腎発がん過程で発現するErc遺伝子のノックアウトマウスとTsc2ノックアウトマウスの交配実験を行った。 (8)Erc ELISA法の確立と診断法の開発:発現、分泌の定量化の為のELISA法を開発した。Eker ratの血清診断が可能になった(投稿準備中)。 (9)新規腎がん(Nihon)ラットの原因遺伝子(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,101:2023-2027,2004)の最終証明とBhd遺伝子の機能解析を行った(投稿準備中)。
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