• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

G-CSFリセプターにおける癌浸潤能責任部位同定と頭頚部癌の同部位遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 12215054
研究機関福井医科大学

研究代表者

藤枝 重治  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238539)

キーワードG-CSFR / G-CSF / 癌浸潤 / 頭頚部扁平上皮癌 / アイソフォーム / 活性型MMP / MT-1MMP
研究概要

癌細胞の組織浸潤には多くの因子が関与しているが、その一つとしてGranulocyte Colony-Stimulating Factor(G-CSF)が挙げられ、G-CSF receptor(G-CSFR)を持つ癌細胞の浸潤能を亢進させる。その作用機序は、G-CSFRを介したIV型コラゲナーゼ活性が亢進するためである。本研究では、G-CSFRのG-CSF刺激による癌細胞浸潤の責任部位を細胞内ドメインを標的に検討・同定し、実際の頭頚部扁平上皮癌および癌細胞株における責任部位の解析を行った。
まず、頭頚部扁平上皮癌細胞株を代表とした15種類の固形癌細胞株におけるG-CSFRアイソフォームをPCR法にて解析した。その結果、2つのG-CSFRアイソフォームが癌細胞に見つかった。一つは主に好中球で認められる代表的なアイソフォームであり、もう一つは、細胞内ドメインが欠如したアイソフォームであった。この二つは白血病細胞で認められたものと同一であった。実際の頭頚部扁平上皮癌患者からの癌組織を患者同意のもと検索したが、多くは代表的なアイソフォームの検出のみであった。一方、G-CSFR浸潤能の責任部位をG-CSFR細胞内ドメインから同定するために、6つの部位が順次欠損したG-CSFRのcDNAをPCR法にて作成できた。この6つのcDNAを発現ベクターに組み込み、元来G-CSFRを持たない頭頚部扁平上皮癌細胞株T3M-1にstable transfection行い、G418による選択を行っている。
今後、作成したG-CSFR部分欠損遺伝子ベクターを細胞株に導入して、G-CSF刺激における、MT-1MMPや活性型MMPをPCR法やザイモグラフィーにて検討し、G-CSFRにおける癌浸潤の責任部位を同定する予定である。その責任部位が決定したなら、さらに患者癌組織を使ってその塩基配列を調べ、一塩基多型や変異を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sugimoto C,Fujieda S, et al.: "Granulocyte colony-stimulating factor (G-CSF)-mediated signaling regulates the type IV collagenase activity in head and neck cancer cells."Int.J.Cancer. (In press).

  • [文献書誌] Fujieda S, et al.: "Expression of Fas (CD95) lignd is correlated with IL-10 and granulocyte colony-stimulating factor expresion in oral and oropharygneal carcinoma."Cancer Letter. 161. 73-81 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi