研究課題/領域番号 |
12217010
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石岡 千加史 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60241577)
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研究分担者 |
酒寄 真人 東北大学, 病院・助手 (20344666)
加藤 俊介 東北大学, 病院・助手 (40312657)
柴田 浩行 東北大学, 病院・講師 (50260071)
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キーワード | p53 / missense mutation / MLH1 / BRCA1 / MLH1 |
研究概要 |
がん関連遺伝子変異の検出と機能評価のための手法を開発するために、各種がん関連遺伝子のミスセンス変異と、その遺伝子産物に焦点を当てて基礎的・臨床的検討を行った。遺伝性大腸癌由来のヒトMLH1のミスセンス変異を100種類構築し複数のアッセイ系で機能評価し病的意義を検討した。家族性乳癌患者50家系を対象にBRCA1遺伝子とBRCA2遺伝子の変異を調べ、機能異常を伴うミスセンス変異を1例含む10例に病的意義のある変異を見出した。また、両遺伝子に未報告のSNAsを含む46種類のSNPsを同定した。BRCA1遺伝子のミスセンス変異H41Rは、BIRD1タンパク質との結合障害とユビキチン化能障害を有することを生化学的に明らかにした。網羅的ミスセンス変異導入法により1塩基置換によって生じうるp53ミスセンス変異を全て構築し個々の変異についでp53の特異的DNA結合による転写活性化能について評価した。その結果、変異、変異報告頻度、アミノ酸残基の保存性の3者には強い相関を確認したほか、多数の温度感受性変異、転写活性化能に関するプロモーター志向性が異なる'多様性'変異を同定した。また、一部のp53変異については哺乳動物細胞発現系に展開し、細胞周期やアポトーシスへの影響を評価した。その結果、野生型p53よりもアポトーシス誘導能が強い変異や、変異p53に機能を回復させる2nd-site suppressor mutationを複数同定した。
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