研究課題/領域番号 |
12217173
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
石崎 寛治 愛知県がんセンター, 中央実験部, 部長 (70111987)
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研究分担者 |
組本 博司 愛知県がんセンター, 中央実験部, 研究員 (00291170)
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キーワード | 食道がん / 13番染色体 / 共通欠失領域 / がん抑制遺伝子 / AS3遺伝子 / アンドロジェン感受性 / 多型性 / 稀なアリル |
研究概要 |
食道がんにおける13番染色体上の予後に関連する遺伝子変異を明らかにするために、I3番染色体の詳細な欠失地図を作製したところ、13q12-13の多型性マイクロサテライトマーカーD13S1701からD13S267の間に予後と関連した共通欠失領域が認められた。この領域の近傍に位置するがん抑制遺伝子であるBRCA2遺伝子とRB遺伝子はこれまでの我々の研究から食道がんではほどんど変異を生じてないことが明らかになったので、他の遺伝子に変異が主じていると考えられる。そこで、最近この部位に新たに同定され、前立腺がん細胞のアンドロジェン感受性を制御していると考えられているAS3遺伝子について食道がんにおける変異を解析した。AS3遺伝子の全てのゴーディングエクソンについてPCR-SSCP法および直接シークエンス法で変異を検索した結果、5カ所に変異が見られたが、全て同一患者の正常組織部分にも見られる多型性切変異であり、食道がんに関与すると思われるこの遺伝子のがん細胞特異的な体細胞変異は検出されなかった。しかし、この遺伝子自体のヘテロ接合性の消失は食道がんのリンパ節転移と有意に相関を示し、また遺伝子ないの各多型性の部位における稀なアリルも食道がんのリンパ節転移を示した患者に多く見られることが明らかになった。そこで、食道がん細胞株におけるこの遺伝子の発現量の変異を定量PCR法で解析した。その結果、各細胞株の発現量は一定ではなく、非常に高いもの、低いもの、中間のものの3グループが見られ。この遺伝子は変異以外のメカニズムによって発現が調節され食道がんの転移と関連している可能性が示された。
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