研究課題/領域番号 |
12218226
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古野 純典 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70128015)
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研究分担者 |
安波 洋一 福岡大学, 医学部, 助教授 (00166521)
壬生 隆一 九州大学, 医学部, 教授 (20200107)
掛地 吉弘 九州大学, 大学病院, 助教授 (80284488)
和田 守正 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20220965)
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キーワード | 大腸がん / 生活習慣 / 食物 / 遺伝子多型 / 患者対照研究 |
研究概要 |
大腸発がんにおける生活習慣要因の影響と遺伝子多型との相互作用を多面的に検討することを目的として、大腸がん患者対照研究の調査をおこなった。福岡市と近郊3地区に在住する年齢20〜74歳の大腸がん患者を患者群、大腸がんあるいは大腸切除術の既往のない20〜74歳の地域住民を対照群として設定した。大腸がん患者の調査は、2つの大学病院と6つの関連病院において実施した。対照については、福岡市と近郊3地域の20〜74歳の住民から性別・年齢階級別分布を大腸がん患者に合わせて、2段階無作為抽出法により15地区で合計1500名を対照候補として抽出した。平成12年10月から調査を開始し、平成15年12月までに845例の大腸がん症例と833名の対照について調査を終えた。大腸がん患者の協力率は80%で、対照群の調査では死亡、転出、大腸切除既往の者等を除き、協力率は60%であった。80〜90%の者から遺伝子解析の同意を得て、血液の提供を受けた。現在、食物栄養調査の妥当性および再現性の検討をほぼ終了し、喫煙、飲酒、運動などの生活習慣要因と合わせて最終的な結果の取りまとめを進めている。また、葉酸代謝酵素MTHFR、アルコール代謝酵素ALDH2、CYP2E1、PPAR-γ、CD36の遺伝子多型解析を終了して、結果の取りまとめを進めている。特に注目している点は、1)野菜および穀類摂取に対する赤身肉や高脂肪食品の相対的摂取量との関連性、2)わが国に特有な食事要因である緑茶および大豆製品の影響、3)大腸発がんの初期段階における喫煙の影響、などである。
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