• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

がん関連遺伝子発現の個体差と宿主・環境要因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12218239
研究機関(財)放射線影響研究所

研究代表者

中地 敬  財団法人 放射線影響研究所, 疫学部, 部長(研究員) (00142117)

研究分担者 林 慎一  埼玉県立がんセンター, 研究室・主任研究員 (60144862)
SHARP G・B  財団法人 放射線影響研究所, 疫学部, 副主任研究員
今井 一枝  財団法人 放射線影響研究所, 疫学部, 研究員 (80260230)
末岡 榮三郎  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (00270603)
菅沼 雅美  埼玉県立がんセンター, 研究室・主任研究員 (20196695)
キーワードコホート研究 / 免疫 / H.pylori / エストロゲンレセプターα / hnRNP / EGCG
研究概要

本研究の目的は、発がんメカニズムの個体差の理解とそれに基づいたがん予防を実現することである.まず、1986年に開始したコホート研究対象者及び新規対象者8,000人について、第2次調査として生活習慣調査を完了した。また、約500人について、発がん防御の視点に立った詳細な免疫学的調査を行い、リンパ球DNA及び血清を分離・保存した。次に、発がんの早期に関与する生体因子・環境の研究では、(1)H.pyloriの膜蛋白質(MP-1)が、内因性発がんプロモーターであるTNF-αの産生を誘導し、HP-MP1遺伝子をBhas42細胞に導入すると形質転換を誘導することから、HP-MP1は新しい発がん因子であると示唆された。(2)エストロゲンレセプターαのプロモーターの重要な調節因子として同定したERBF-1は、C/EBPβファミリーに属するLAP/LIPであった。また、大規模cDNAアレイにより約200のエストロゲン応答性遺伝子群を同定した。これによりホルモン療法反応性の個人差及び良性乳腺疾患患者の乳がんリスク評価の研究を進める.(3)RNA結合蛋白質であるhnRNP B1は、微小肺扁平上皮がん及び気管支異形成、微小腺がんといった肺がん発生の早期から60%以上に高発現しており、肺がん予防の代理指標の可能性を示した。さらに、緑茶のがん予防効果を判定する生体指標の研究を進め、cDNAアレイにより、EGCGがRARα1遺伝子発現を亢進し、NF-kB inducing kinase,Rho Bなど4つの遺伝子発現を抑制することを見出した。また、EGCGはhnRNP B1蛋白質の発現を濃度依存性に抑制することを見出した。これらの結果は、発がんメカニズムの解明にとどまらず、発がん高危険群の同定及びがん予防の効果を評価する生体指標の開発という点で重要である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Xie, D.: "Elevated levels of connective tissue growth factor, WISP-1, and CYR61 in primary breast cancers associated with more advanced features"Cancer Res.. 61. 8917-8923 (2001)

  • [文献書誌] Suganuma, M.: "Helicobacter pylori membrane protein 1 : A new carcinogenic factor of Helicobacter pylori"Cancer Res.. 61. 63567-6359 (2001)

  • [文献書誌] Park, S-C.: "Japan-Korea cancer research symposium : investigation on the balanced cooperation of cancer cells with the human body"J.Cancer Res.,Clin.,Oncol.. 127. 692-695 (2001)

  • [文献書誌] Imai, K.: "Personality types, lifestyle, and sensitive to mental stress in association with NK activity"Int.J.Hygiene Environ.. 203. 1-7 (2001)

  • [文献書誌] Fujiki, H.: "Cancer prevention with green tea and monitoring by a new biomarker hnRNP B1"Mutat.Res.. 481. 299-304 (2001)

  • [文献書誌] Suga, K.: "Molecular significance of excess body weight in postmenopausal breast cancer patients, in relation to expression insulin-like growth factor I receptor and insulin-like growth factor II gene"Jpn.J.Cancer Res.. 92. 127-134 (2001)

  • [文献書誌] Sueoka, N.: "Healthy Aging for Functional Logevity"New York Academy of Science. 385 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi