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2000 年度 実績報告書

血液・血管システムの成立機構の解明と細胞治療を目指したES細胞の分化

研究課題

研究課題/領域番号 12219209
研究種目

特定領域研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

西川 伸一  京都大学, 医学研究科, 教授 (60127115)

研究分担者 吉田 尚弘  京都大学, 医学研究科, 助手 (20281090)
小川 峰太郎  京都大学, 医学研究科, 助教授 (70194454)
キーワードES細胞 / 血管内皮 / 血液 / 平滑筋 / 間質細胞 / がん周囲組織 / 中胚葉 / VEGFR
研究概要

1)VEGFR3,PDGFRβ各受容体分子の血管リモデリングにおける役割について、ガン周囲、網膜形成、リンパ組織形成各過程における血管形成を機能阻害抗体を用いて調べ、VEGFR3が血管内皮細胞間の接着を調節するシグナルであること、PDGFRβが血管周囲細胞による内皮の裏打ちに必須であることを示した。このin vivoの結果を細胞生物学的に詳しく解析するためのES細胞由来血管内皮を用いた実験システムを確立し、VEGFR3がVE-cadherinを介する内皮細胞間接着を安定化するシグナルであることを明らかにした。
2)ES細胞から純化したVEGFR2陽性中胚葉が血管内皮とともに、血管平滑筋へと分化できることを明らかにした。またこの系を用いて血管の3次元構築を試験管内で形成させる新しい実験系を完成させた。
3)ES細胞から血液系細胞の分化を人為的に誘導するための研究を行い、胎児赤血球へコミットメントを終えた新しい中胚葉集団を同定した。また、血管内皮から血液が分化することが明らかになったので、血液分化を人為的に調節するために血管内皮特異的に遺伝子導入を行えるプロモーターを探した結果、VEGFR2,VE-cadherin遺伝子の血管内皮特異的調節領域を同定することができた。次年度は、このプロモーターを利用して血管内皮段階での遺伝子操作を行う。
4)最後に、リンパ組織形成過程を調節する活性化間質細胞を純化する方法を開発し、この細胞が様々なケモカインやサイトカインを発現する特殊な細胞であることを明らかにした。また、この細胞が樹状細胞前駆細胞が一つの相互作用単位を形成することについても明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S-I,Nishikawa et.al: "All B cells are progency of endothelial cells : a new perspective"Immunol Rev. 175. 112-119 (2000)

  • [文献書誌] Nishikawa SI et.al: "Inflammation, a prototype for organogenesis of lympho-hematopoietic system"Curr Opin Immunol. 12. 342-345 (2000)

  • [文献書誌] Kubo H, et al: "Vascular Endothelial Growth Factor Receptor-3 is essential for mainfenance of integrity of endothelial cell lining during tumor angiogenesi"Blood. 96. 546-553 (2000)

  • [文献書誌] Yamashita J et al: "Embryonic stem cell derived FIK-positive cells serve as vascular progenitors"Nature. 408. 92-96 (2000)

  • [文献書誌] Hiroshi,Kawasaki et al: "Neural induction of ES cells by stromal cell-derived inducing activity : efficient generation of mesencephalic dopaminergic neurons"Neuron. 28. 31-40 (2000)

  • [文献書誌] Honda K. et al: "Molecular basis for hematopoletic/mesenchymal interaction during initiation of Peyer's patch organogenesis"J.Exp.Med.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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