研究課題/領域番号 |
12219215
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大野 茂男 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142027)
|
研究分担者 |
鈴木 厚 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00264606)
水野 恵子 横浜市立大学, 医学, 助手 (90221803)
秋本 和憲 横浜市立大学, 医学, 助手 (70285104)
|
キーワード | aPKC / ASIP / PAR-3 / PAR-6 / 線虫 / 非対称分裂 / 極性 / 上皮 |
研究概要 |
線虫やショウジョウバエの発生過程で細胞極性の成立に関わっているaPKC-PARシグナル系を見出し、ほ乳類上皮細胞における役割と機構の解析を進めてきた。APKC/PAR-6が、がん抑制遺伝子でもあるLg1とPAR-3と相互作用して、上皮極性化の要として働いていることを既に示した。本年度はaPKCの新たな下流因子を見出した。aPKCはPAR-1のT562を直接リン酸化し、PAR-1のラテラル膜ドメインへの局在を細胞質に変化させ、PAR-1の極性化活性を抑制的に制御している。極性タンパク質の一つの機能は他の極性タンパク質の局在制御であった。上皮細胞極性化の基本的構図として、Lg1とPAR-3の下流で、aPKC/PAR-6とPAR-1が、細胞骨格系、小胞輸送系を介して、細胞接着装置と膜ドメインの形成に関わっている。上皮細胞の3次元培養系やaPKC、PAR-3の組織特異的ノックアウトマウスの解析から、aPKC-PAR系が個体レベルでも上皮細胞のアピコベーサル極性形成に必要であること、上皮組織構築の要として働いていることを個体レベルで明らかとした。
|