研究課題/領域番号 |
12301004
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
有賀 祥隆 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20133613)
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研究分担者 |
長岡 龍作 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (70189108)
浅井 和春 青山学院大学, 文学部, 教授 (60132700)
伊東 史朗 文化庁, 文化財保護部, 主任文化財調査官 (90132703)
岩佐 光晴 東京国立博物館, 学芸部, 彫刻室長 (10151713)
山本 勉 東京国立博物館, 資料部, 資料第三研究室長 (00150037)
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キーワード | 平安彫刻 / 東北地方彫刻 / 中尊寺金色堂 / 奥州藤原氏 / X線撮影 / 二十五菩薩堂 / デジタル画像 |
研究概要 |
研究の初年度として本年度は、以下の二点について特に留意し研究を進めた。 (1)本研究の主要目的のひとつである中尊寺金色堂諸像のX線撮影調査について、照射データ及び調査手順のマニュアルを確定し、今後の継続調査の基礎を作る。 (2)平泉を源とする藤原氏関連の造像例を、県指定品、未指定品を含めて広くリストアップし、予備調査をおこなう。 (1)については、2000年11月に第一回目のX線撮影調査をおこない、中央壇の如来、二菩薩、二天について撮影を完了した。その過程で、現有のソフテックス社のX線発生装置では、一部の像に対してX線の強度が足りず長時間の照射が必要となり、連続使用に際しては過熱によって不都合が生じる可能性が認められた。それを受けて、より高度の透過能力を有し、連続使用に耐えるエクスロン・インターナショナル社のSMART225を本年度の備品として購入し、2001年2月に第二回目の撮影調査をおこなった。この折には、中央壇地蔵菩薩像六体の撮影を順調なペースで終えられ、今後の照射データを確定することができた。また、撮影から調査にいたるマニュアルを設定し、調査に際し特に不測の事故のないよう配慮した。 (2)については、岩手東山町二十五菩薩堂諸像、平泉町西光寺不動明王坐像、一関市永泉寺聖観音立像、同願成寺薬師如来坐像、千厩町大光寺薬師如来立像、花泉町大祥寺十一面観音立像、宮城中田町弥勒寺弥勒如来及び二比丘像を対象に、今後の本調査のための予備調査をおこなった。 また、資料整理・蓄積については特に、4×5ポジ及びネガフィルム118カットを今年度分としてデジタル画像化し、今後の画像データベース構築への資源とした。
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