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2003 年度 実績報告書

新しい紛争処理形態についての実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12301012
研究機関東洋大学

研究代表者

細井 洋子  東洋大学, 社会学部, 教授 (80073633)

研究分担者 辰野 文理  国士舘大学, 法学部, 助教授 (60285749)
諸沢 英道  常磐大学, 人間科学部, 教授 (10105059)
樫村 志郎  神戸大学, 法学部, 教授 (40114433)
津富 宏  静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (50347382)
高橋 則夫  早稲田大学, 法学部, 教授 (50171509)
キーワード修復的司法 / 被害者 / 加害者 / 地域社会 / 謝罪 / 赦し / 刑事司法過程 / 応報
研究概要

今年度は昨年度からの継続研究として受刑者調査および実務家調査を計画・実施した他,最終年度として過去4年間の研究の成果を発表する公開研究会を実施した。具体的には,
1.受刑者調査:平成15年6月〜7月に全国の刑務所28箇所、1,350人を対象に調査票を用いたアンケート調査を実施した。分析可能な有効数は222であり、これについて二変量検定を行った結果,前科の無い者のほうが、前科がある者と比べて<修復的司法への支持が高い>ことが判明した.今後さらに詳細な分析をする予定である.
2.実務家調査:弁護士、検察官、警察官,保護観察官について全国規模の調査を実施中である。
3.公開研究会:4年間の成果を発表するために、豪の研究分担者二人を招聘し,平成15年11月8日,9日の二日間にわたって,東洋大学白山校舎スカイホールにて開催し,延べ200人強の参加者をえて,盛大に行われた.一日目は日豪調査の結果について両国の研究分担者によって報告された.全国規模の一般住民を対象に調査票を配布し,最終的には日本1544人,豪1967人から有効回答を得ることができた。分析の結果,「加害者・被害者の話し合いの意義」について日豪において顕著な違いを引き出すことができた。日本は話し合いをすることによって、成人・少年の再犯を防ぐことが出来ると考える人が多いのに対して、豪では被害者にとって有益であると考えるものが多かった.公開研究会では両国の違いについて意見が交わされた.今後さらに分析を重ねる予定である.二日目は実務家(裁判官,弁護士,保護観察官,少年院院長,教官など)が,現行の制度のもとでかれらの裁量の中で実施している「加害者・被害者・地域住民」による修復的試みについて実体験を報告し,それについて相互に議論を行った.その席に,被害者(遺族)も参加し,かれらの立場から発言を行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 細井洋子: "オーストラリアの修復的司法"罪と罰. No.156. 42-49 (2002)

  • [文献書誌] 細井洋子: "アメリカ合衆国の修復的司法"罪と罰. No.160. 49-55 (2003)

  • [文献書誌] 辰野文理: "犯罪被害者の実態とニーズ-各種実態調査をふまえて-"現代刑事法. 第2巻2号. 64-85 (2000)

  • [文献書誌] 樫村志郎: "宗教的世界の会話的構成(1)(2・完)"神戸法学雑誌. 49巻3,4号. 42-58 (2000)

  • [文献書誌] 西村春夫先生古希祝賀編集委員会(細井, 高橋, 大田, 富田, 辰野): "犯罪の被害とその修復"敬文堂. 414 (2002)

  • [文献書誌] 高橋則夫: "修復的司法の探求"成文堂. 179 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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