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2001 年度 実績報告書

企業ガバナンスの国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 12303004
研究機関神戸大学

研究代表者

田中 一弘  神戸大学, 大学院・経営学研究科, 助教授 (70314466)

研究分担者 延岡 健太郎  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (90263409)
小島 健司  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (50121455)
内藤 文雄  神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (80188862)
吉村 典久  和歌山大学, 経済学部, 助教授 (40263454)
岸田 雅雄  神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10030644)
キーワード企業統治 / 構造とプロセス / 統治の経済合理性 / 統治システムの多様性
研究概要

本研究は平成12年度から3年度にわたって行われる。2年目にあたる今年度は、昨年度に引き続き各国企業統治の制度・慣行に関する文献研究と資料収集に努めると共に、特に大規模な調査活動として大きく分けて2つの質問票調査を実施した。
一つは(1)法定監査並びに(2)内部監査の、コスト・パフォーマンスに関する調査である。いずれも平成13年9月14日発送、10月15日返送期限として行った。(1)については、我が国の証券取引所上場2,538社、国内の全監査法人151法人を対象とし(回収率はそれぞれ16.6%、17.2%)、例えば上場会社に対しては監査の契約金額・関連経費・法定監査の受け入れ体制、コスト・パフォーマンスについて調査した。(2)に関しては、日本内部監査協会登録の1,002社を対象とし(回収率35.4%)、内部監査業務に関する主なコスト、内部監査組織、内部監査効果を調査した。
もう一つは、米国企業の(3)取締役会並びに(4)事業部マネジメントに関するパネルを使用したWEB調査である。(3)は平成13年10月1日〜18日の間に行われた。米国の売上高上位600社を対象とし(回収率は29.1%)、取締役会の規模や機能・トップの意思決定プロセスについて調査した。(4)は平成14年1月25日〜2月10日にわたって、同じく米国製造業600社を対象とし(回収率27.7%)、本社と事業部の業務分担、権限バランスを調査した。
これらの年度後半に実施されたこともあり、現在、鋭意分析を進めているところであるが、いくつかの興味深い事実が浮かび上がっている。例えば上掲の米国企業取締役会調査では、同時多発テロの影響もあり景気が減速局面に入った折から、従来の米国に強かった「株主志向」が比較的弱くなっているように見受けられる。一時期世界を席巻するかに思われた米国型ガバナンスへの信頼が揺らいでいることは、最近のエンロン社の不正事件が極めて劇的に物語っているところでもある。今後の日本の企業統治システムを考える上でも、これらの点は十分に分析していく必要がある。以上

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 田中一弘: "有効な企業統治改革に向けて"ビジネス・インサイト. 35. 32-41 (2001)

  • [文献書誌] 内藤文雄: "コーポレート・ガバナンスと会計・監査の機能"會計. 160・6. 1-13 (2001)

  • [文献書誌] Kojima, Kenji: "Long-Term Cooperation in Japanese Vertical Relationships"Kobe Economic and Business Review. 46. 5-26 (2002)

  • [文献書誌] 延岡健太郎: "戦略的意思決定能力の決定要因:トップマネジメント改革の陥穽"国民経済雑誌. 183・6. 15-33 (2001)

  • [文献書誌] 岸田雅雄: "新株式制度の企業会計への影響"企業会計. 53・12. 18-25 (2001)

  • [文献書誌] 吉村典久: "日本企業のコーポレート・ガバナンスにかんする実態調査"経済理論. 303. 43-73 (2001)

  • [文献書誌] 内藤文雄: "「企業ガバナンスの国際比較」研究 研究成果発表報告書"118 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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