研究課題/領域番号 |
12304001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 郁 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50022687)
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研究分担者 |
諏訪 立雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40109418)
臼井 三平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90117002)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
松本 圭司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30229546)
山下 博 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30192793)
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キーワード | Abel多様体 / モジュライ / コンパクト化 / McKay対応 / Griffiths領域 / Floer homology / 一般化Whittaker模型 / テータ関数 |
研究概要 |
Abel多様体のモジュライの新しいコンパクト化が構成できた。これについて論文を完成し投稿中である。以前はStabilityの立場からコンパクト化(Finemoduli)を構成したので、Abel多様体の極限としては構造層がべき零元を持つこともあった。そこで今回は構造層がべき零元を持たないものばかりをとった場合に考察した。その結果、Abel多様体の極限としては構造層がべき零元を持たないもののみをとっても、モジュライとしていくぶん悪くなるがやはり、やはりモジュライのコンパクト化が構成できることを証明できた。 一方筱田、五味、中村の共同研究でGがSL(3, C)の有限部分群で単純群であるときに、HilbG(C3)の構造を完全に決定した。また、SL(3, C)の(ほとんどの)有限部分群に対しその余不変式環の母関数を各既約表現に対して具体的に求めた。 また小野薫は深谷賢治との共同研究で、stable mapのmoduli spaceに倉西構造なるものを作り、倉西写像を多価摂動することにより、仮想基本類を構成した。その時点では、多価摂動をするため、仮想基本類は有理数係数でしか作ることができなかった。この論文では、周期的Hamilton系のFloer homologyの構成にあらわれるconnecting orbitsのmoduli spaceについて、多価摂動をすることなしに、仮想基本類を構成することで、Floerhomologyを整数係数で定式化し、Hamilton微分同相写像の不動点の個数の評価を、Betti数のみでなく、homologyのtorsion数も含めた形で示すことができた。 また、臼井三平は有界対称領域に対するBorel-Serreコンパクト化を、Griffiths領域(=Hodge構造の分類空間)の場合へ一般化した。
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