研究課題/領域番号 |
12304006
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
三村 昌泰 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50068128)
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研究分担者 |
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
坂元 国望 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40243547)
太田 隆夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50127990)
辻川 亨 宮崎大学, 工学部, 教授 (10258288)
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 教授 (10192783)
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キーワード | 進行波の反射現象 / 曲率方程式解析 / 走化性モデル解析 / スパイク解の運動 / 自由境界問題 / 不安定成長系 |
研究概要 |
本研究課題に基づいて得られた成果は大きく分けて次の通りである。 1.拡散系と界面ダイナミクスの数理(三村、太田、池田(榮)、栄) 2.曲率方程式の解析(石井、坂元)、 3.走化性モデルの解析(三村、高木、永井、辻川)、 4.ギンツブルグ・ランダウ方程式の解析(森田)、 5.反応拡散系と自由境界問題(池田(勉)、木村、三村)に分けられる。 先ず1.に関して、従来、非線形散逸系における進行パルス、進行スポットが衝突消滅することがその系の特徴であると信じられていたが、遅い速度を持つ進行波は衝突前反射することを力学系と特異極限解析によって証明した。2.に関しては、多次元空間における曲率方程式の解の定性的性質を特異極限解析から考察した。3.については、生物系に現れる走化性モデルについて、走化性効果が解が示す次空間パターンにどのような影響を与えるかを調べており、特に、複雑な空間構造を持つ解を特異摂動法から考察した。4.に関しては、ギンツブルグ・ランダウ方程式に現れる特異渦のダイナミクスに関して特異極限解析からその運動方程式の導出に成功した。5.に関しては、競合拡散系から特異極限法から導出される2相ステファン問題のような自由境界問題に対して、有効な数値アルゴリズムそしてシャープな内部遷移層をもつ解を捉える可変格子点法を開発し、反応拡散系と関連する特異極限方程式に現れるいくつかの不安定成長系に応用することに成功した。 以上の結果のほとんどは京都大学数理解析研究所で開催された5つの国際会議「反応拡散系:理論と応用」において報告されている。尚、講演内容は当研究所の講義碌に納められている。
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