研究分担者 |
柴 雅和 広島大学, 理学部, 教授 (70025469)
森 正気 山形大学, 理学部, 教授 (80004456)
上田 哲生 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10127053)
山口 博史 奈良女子大学, 理学部, 教授 (20025406)
佐藤 宏樹 静岡大学, 理学部, 教授 (40022222)
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研究概要 |
研究代表者藤本を中心として,複素解折学及びその関連分野の研究者が,共同研究集会,研究連絡,文献交換等を実施し,多大の成果を収めた. 藤本は,3次元複素射影空間内で,次数が8である新しいタイプの双曲型超曲面を構成した.また,複素平面上の任意の有理型関数f,gに対し,f^<-1>(S)=g^<-1>(S)のときつねにf=gとなるような有限集合Sについて調べ,このようなSに対する新しいタイプの十分条件を与えた. 研究分担者上田は,射影空間上の正則写像の反復合成から生じる力学系について考察し,不動点及び周期点に関する指数公式を与え,その帰結として,一般の写像が鞍型不動点を持つ事を示した.森は,C^mからP^n(C)への任意の超越的有理型写像を少し変形して,除外超曲面に対ずる除外値をまったく持たない写像に変形できる事を示し,除外値をまったく持たない写像が有理型写像の全体の空間の中で,ある意味で稠密である事を示した.柴は,理想境界を越える解析接続の研究に取り組み,種数1の非コンパクトなリーマン面上の有理型関数が理想境界を越えて有理型接続可能であるための必要条件を与えた.佐藤は,ヨルゲンセンの不等式において等号が成り立つクライン群について考察し,多種類のヨルゲンセン群を発見した.また,8種類の全ての実型の古典的ショットキイ群に対するヨルゲンセン数を決定した.山口は,電気ソレノイドを数学的に取り扱うことによって,平衡ベクトルポテンシャルの概念を導入し,調和形式との関係とその重要性を明らかにした.児玉は,正則自己同型群の観点から,境界が滑らかとは限らない一般複素楕円体の特徴づけ問題の研究に,ウエブスター計量が応用可能である事を示した.
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