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2001 年度 実績報告書

スローン・デジタル・スカイサーベイによる銀河天文学

研究課題

研究課題/領域番号 12304008
研究機関東京大学

研究代表者

関口 真木  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40216528)

研究分担者 市川 伸一  国立天文台, 天文データ解析計算センター, 助教授 (80211738)
市川 隆  東北大学, 理学部, 助教授 (80212992)
福来 正孝  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40100820)
土居 守  東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (00242090)
キーワード全天サーベイ / 銀河光度関数 / 重力レンズQSO / 銀河団検出
研究概要

SDSSのサーベイ観測は順調に稼動している。各ハードウェアとソフトウェアも大きなトラブルは皆無で仕様を満たしている。唯一、望遠鏡でのシーイングが仕様の1.5秒角を上回る確立が予想外に大きく、サーベイの効率を悪くしていた。これは調査の結果、(1)ドーム内での予定外の熱発散、(2)望遠鏡鏡面上の温度停滞によるものであることがわかり、前者に対しては様々な熱源をドーム外へ移動する作業を、後者に対しては鏡面周辺から冷風を送ることで徐々に改善している。2002年2月24日現在で、撮像観測を完了した領域は3544平方度(目標の約41%)に、また分光観測は417分光版(目標の約24%)に達している。現在のぺ一スでサーベイ観測は2005年の6月に予定通り終了できる見込みが立った。
重力レンズQSO探査の自動プログラムは順調に稼動している。前年度までの部分にさらに、天体の広がりのパラメータのみで候補を検出する動作を付加した。これによって前年度に発見したSDSS1226-0006に引き続き、SDSS0924+0219を発見した。この重カレンズQSOは3重のイメージなっており珍しい天体で詳しい研究を行っている。これでSDSS全体として重力レンズQSO発見は2例となり、すべて我々日本グループの発見である。
さらに宇宙線研のグループではQSOの吸収線を使った遠方銀河の研究を開始した。z=1.5以遠の銀河は通常の観測では暗くて見つけにくいが、SDSSのQSOスペクトルからFeやMgなどの吸収線システムを同定して遠方銀河またはその原始状態を研究できることを実際に示した。宇宙論から予想される頻度と比較して納得できるサンプル数を得ることができた。SDSSのデ一タが集積されるに従いz=1.5以遠の銀河の世界のデータベースを構築できる予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] C.Stoughton, et al.(SDSS Collaboration): "Sloan Digital Sky Survey : Early Data Release"Astronomical Journal. 123. 485 (2002)

  • [文献書誌] T.Goto, M.Sekiguchi, et al.: "A new method to find galaxy clusters in SDSS data using color"Astronomical Journal. (accepted).

  • [文献書誌] N.Yasuda, M.Fukugita, et al.: "Galaxy Number Counts from the Sloan Digital Sky Survey Commissioning Data"Astronomical Journal. 122. 1104 (2001)

  • [文献書誌] K.Shimasaku, M.Fukugita, et al.: "Statistical Properties of Bright Galaxies in the SDSS Photometric System"Astronomical Journal. 122. 1238 (2001)

  • [文献書誌] D.Schneider, et al.(SDSS Collaboration): "The Sloan Digital Sky Survey Quasar Catalog. I. Early Data Release"Astronomical Journal. 123. 567 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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