研究課題/領域番号 |
12304024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
河野 長 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (20011596)
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研究分担者 |
畠山 唯達 岡山理科大学, 情報処理センター, 講師
神崎 正美 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (90234153)
田中 秀文 高知大学, 教育学部, 教授 (80108191)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 永年変化 / 古地磁気強度 / ダイナモ / 平均磁場 |
研究概要 |
この研究計画では、地球磁場の特性を観測(古地磁気学)と理論(ダイナモ・シミュレーション)の両面から統一的に扱おうとした。すなわち、観測から知られるさまざまな特性(極性逆転、永年変化、磁場強度変動など)が、ダイナモのモデルで実現されるか、またその場合どのようなメカニズムが働いているか、という理解を深めようとしたもので、以下のような成果をあげることができた。 中国東北部内蒙古地区から採集した玄武岩試料についてK-Ar法による年代決定とテリエ法による磁場強度決定実験を行った。これらの玄武岩は白亜紀に噴出したことがわかった。つまりCretaceous Long Normalとよばれる地磁気が長く逆転しなかった期間のもので、古地磁気強度は現在の4分の1程度と弱い。 古地磁気データから過去500万年間の平均磁場のモデルを構築した。こうした研究はすでにJohns on and Constable (1997), Kelly and Gubbins (1997)などが発表しているが、われわれのモデルは永年変化が平均値を変える効果を考慮したものである。その結果、平均だけでなく変動分の磁場も同時に求まっている。 これまでに発表された多くのダイナモモデルをレビュウし、これらのモデルを特徴付けるさまざまな性質について議論した。またモデルに見られる性質と地球磁場の観測から知られているものとを比較した。この結果、モデルに用いられているパラメータは地球のコアに適合するものとは大幅に異なるにもかかわらず、観測で得られているものとよく似た振る舞いがモデルによって実現されていることがわかった。
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