• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

衛星観測と計算機実験による地球磁気圏におけるイオン-波動-電子結合系の物理-磁気圏物理学の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 12304026
研究機関京都大学

研究代表者

松本 紘  京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (00026139)

研究分担者 小嶋 浩嗣  京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (10215254)
大村 善治  京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (50177002)
橋本 弘藏  京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (80026369)
笠羽 康正  宇宙科学研究所, 助教授 (10295529)
臼井 英之  京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (10243081)
キーワード計算機実験 / 宇宙プラズマ / 科学衛星観測 / プラズマ波動 / 波動-粒子相互作用 / 非線形現象 / 複数衛生観測 / プラズマ波動観測機
研究概要

平成14年度は、次期衛星ミッション用に、13年度に設計を行ったWave-Particle Correlatorを一つのFPGAの中に組み込む作業を行った。Wave-Particle Correlatorは、どうしても時間分解能に限界がある粒子観測機の限界を、波動と粒子の相関をとることにより、直接エネルギー授受を行っている成分をとりだし、打破しようとするものである。具体的には、取り込んだ波形をFFT処理して位相補正を行ったのち、その波形と粒子データとの直接の相関計算をFPGA一つでできるシステムをFPGAの評価ボードを用いて行った。一方、電界測定を精確に行い、波動エネルギーを正しく求めるためのアンテナインピーダンスの評価をホットなプラズマ分散を考慮した理論値と実際の観測値を比較した。そLて、その差異と物理現象との関係の研究を行い、イオンと電子プラズマ周波数範囲では理論と観測が一致、それ以外、特に、電子プラズマ周波数のレゾナンス付近では、大きくずれていくことを示すことに成功した。次に、このアンテナインピーダンスの結果を用いて、電子温度を電界測定値から求めるために必要となる、従来よりも一桁ノイズレベルが低いプリアンプの開発を行い試作した結果、目的の特性が得られことがわかり、その開発に成功した。また、実際の観測データを用いた波動とイオン-電子のエネルギー変換の評価については、GEOTAIL衛星が低緯度境界層で観測する低周波波動が、磁気圏の朝側と夕方側で差があることを示し、それが、プラズマシートの電子・イオンの加熱と相関があることを示すことに成功した。低緯度境界層は、プラズマシートの成因の解明には、重要な領域であり、そこでの波動と粒子の相関を発見したことは、波動-電子-イオンのカップリング現象の解明に大きな手がかりとなる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 三宅壮聡, 岡田敏美, 宮川潤, 宮嶋大輔, 石坂圭吾, 小嶋浩嗣, 上田義勝, 松本紘: "SS-520-2観測ロケットによって観測された極域におけるDC電場解析"電子情報通信学会論文誌. J86-B. 236-244 (2003)

  • [文献書誌] Nishimura, K., H.Matsumoto, H.Kojima, S.P.Gary: "Particle simulations of re-formation at collisionless perpendicular shocks : Coherent behavior of reflected ions"J. Geophys. Res.. (In Press). (2003)

  • [文献書誌] Nishimura, K., H.Matsumoto, H.Kojima: "Electron acceleration and heating influenced by whistler wave packets at quasi-parallel shock waves"J. Geophys. Res.. 107. 7-1-7-11 (2002)

  • [文献書誌] Umeda, T., Y.Omura, H.Matsumoto, H.Usui: "Formation of electrostatic solitary waves in space plasmas"J. Geophys. Res.. 107. 1449-1464 (2002)

  • [文献書誌] Deng, X.H., H.Matsumoto: "First evidence of whistler driven reconnection in the magnetopause : Geotail observation"Nature. 410. 557-560 (2001)

  • [文献書誌] Kasaba, Y., H.Matsumoto, Y.Omura: "One-and two dimensional simulations of electron beam instability : Generation of electrostatic and electromagnetic 2 fp waves"J. Geophys. Res.. 106. 8483-8488 (2001)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi