研究課題/領域番号 |
12304027
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 谷生 千葉大学, 理学部, 教授 (50111448)
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研究分担者 |
佐藤 利典 千葉大学, 理学部, 助教授 (70222015)
宮内 崇裕 千葉大学, 理学部, 助教授 (99212241)
金川 久一 千葉大学, 理学部, 助教授 (40185898)
佐藤 比呂志 東京大学, 地震研究所, 助教授 (00183385)
岩崎 貴哉 東京大学, 地震研究所, 教授 (70151719)
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キーワード | 日高衝突帯 / デラミネーション / 太平洋プレート / 反射法地震探査 / レシーバ関数 |
研究概要 |
本年度は、日高衝突帯下においてデラミネートし、下方に落ちていく日高下部地殻と太平洋プレート上面との関係を明らかにすることを目的とする日高超深部地震探査を実行することが中心課題である。そのための第1の作業は、最も適切な測線を決定することであった。北ほど太平洋プレート上面の深度は増大するため不利になるので、日高山脈南部を中心に探した結果、様似町の幌満ダム奥で、太平洋プレート沈み込み方向(NNW-SSE)と千島弧衝突方向(NE-SW)の2測線設定可能な低ノイズ地域を発見した。第2に、探査仕様の検討を行なった。同地域では浦河沖微小地震が頻繁に観測されることから、「一発勝負」型のダイナマイト発震はリスクが大きいと判断され、バイブレータ5台を震源として用いることとなった。測線長は、NNW-SSEがおよそ22km、NE-SWがおよそ10km、受振点間隔は50m、発振点間隔2〜300mと設定された。第3に、現場でのデータ取得は、レシーバ関数解析のための遠地地震観測(9月1日〜21日)と超深部反射法探査(9月6日〜14日)を結合して9月に実施された。幸い天候にも恵まれ、低ノイズでの良好なデータ取得作業が終了したことは誠に喜ばしい。その後、本格解析の準備作業として、これらの前処理、ブルートスタックによる予備解析が行われた結果、デー夕取得状況も満足すべき水準であることが確認された。こうして、来年度の本格解析を待つ段階まで到達したのである。
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