• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

ダイヤモンドアンビルセルと分析電顕による下部マントルの物質研究

研究課題

研究課題/領域番号 12304030
研究機関北海道大学

研究代表者

藤野 清志  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40116968)

研究分担者 JIANG Dayong  北海道大学, 大学院・理学研究科, 学振外国人特別研究員
富岡 尚敬  北海道大学, 大学院・理学研究科, 日本学術振興会特別研究員
三浦 裕行  北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70157436)
キーワードレーザー加熱ダイヤモンドアンビルセル / 分析電顕 / 下部マントル / ペロブスカイト
研究概要

本年は,当科研費の初年度であるので,購入備品のセットアップと方法論の確立に力を注いだ.購入備品であるレーザー加熱式ダイヤモンドアンビルセル(以下DAC)装置については,試料加熱用のレーザーに,出力の安定性に優れているYLFレーザーを採用した.白金箔を用いた加熱調整では予定していた加熱性能を確認したが,DACに試料を挿入した状態での加熱性能の調整は,まだ完了してない.測温システムについては,ほぼリアルタイムで加熱温度を出すことおよび加熱中の試料のほぼ正確な温度分布を出すことが,できるようになった.
分析電顕による下部マントル物質の解析法については,超高圧物質の電顕用薄膜作成時に元素の選択的な損失を生じるイオン研磨法に代わって,ダイヤモンドナイフを用いたウルトラミクロトーム法による薄膜作成を試みた.その結果,レーザー加熱DACで合成した粉末試料について,厚さ60-80ナノメーターの薄膜を削り取ることができた.しかし,それらの薄膜についての組成分析では,まだ十分信頼おける値が得られていない.
下部マントル物質についての具体的な成果としては,東大物性研の八木研究室との共同研究で,ダイオプサイド(Di)-ヘデンバージャイト(Hd)系についての20-40GPa,1900-2300Kでのレーザー加熱DAC実験で,Di100Hd0-Di85Hd15では(Mg,Fe)-ペロブスカイトとCa-ペロブスカイトの2相が,Di85Hd15-Di55Hd45では上記2種のペロブスカイトおよびマグネシオウスタイトとスティショバイトの4相が,そしてDi55Hd45-DiOHd100ではCa-ペロブスカイトとマグネシオウスタイトおよびスティショバイトの3相が,それぞれ安定な相として共存することが分かった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 藤野清志: "分析電子顕微鏡による超高圧物質の解析"高圧力の科学と技術. 10. 312-318 (2000)

  • [文献書誌] Miura, H.: "Crystal structure of the Al-rich new high pressure form"American Mineralogist. 85. 1799-1803 (2000)

  • [文献書誌] Tomioka, N.: "Shock-induced transition of NaAlSi_3O_8 feldspar into a hollandite structure in a L6 chondrite"Geophysical Research Letters. 27. 3997-4000 (2000)

  • [文献書誌] Miyajima, N.: "A host phase of aluminum and potassium in the Earth's lower mantle"American Mineralogist. (in press). (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi