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2001 年度 実績報告書

微小共振器中のコヒーレント・チャージダイポールによるTHz帯電気信号の発生

研究課題

研究課題/領域番号 12305006
研究機関広島大学

研究代表者

山西 正道  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30081441)

研究分担者 田中 健一  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (50304407)
角谷 豊  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (90263730)
五神 真  東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70161809)
キーワード半導体微小共振器 / 共振器ポラリトン / 量子閉じ込めスタルク効果 / THz帯電磁波発生 / 超短電圧パルス / 光波混合 / マイクロストリップライン / 透明電極
研究概要

本研究の目的は,半導体微小共振器中の量子井戸励起子を用いることで,チャージダイポールの励起過程を制御し,さらには励起子と光の強結合による新たなコヒーレントチャージダイポールの状態(ポラリトン)を励起し,これらのチャージダイポールを用いた超短電圧パルス(<lps)やTHz帯電磁波の発生,およびチャージダイポールの動的な制御を実現することである.本年度は,1)コプレーナマイクロストリップラインにおけるサブピコ秒電圧パルス信号伝搬特性を実験的に詳細に調べ,4kV/cm程度の電界パルスが発生できていることを確認した.2)電磁波解析シミュレータを導入し,実験との対比を行うことで,本研究における実験条件の再現方法を明らかにした.この結果,今後の研究において,ストリップライン構造の設計にシミュレータを用いることが可能になった.また3)本研究では量子井戸面に垂直なサブピコ秒電圧パルスを発生し,且つ量子井戸の励起子応答を光学的に検出することが必須であるが,このための手法として,ITOマイクロストリップライン形成プロセスを確立した.以上の結果を元に,現在量子井戸面に垂直な電界パルス発生とその検出の実験を進めている.さらに,4)サブピコ秒電界パルスによるポラリトンモード振動制御の観測方法として4光波混合の手法を用いることを想定し,その準備として共振器ポラリトンモード振動による4光波混合信号ビート観測の実験を進めた.この中で,励起子間斥力相互作用が量子井戸に印加された直流電界で変化していると考えられる,興味深い現象を捕らえた.現在,この結果に対する詳細な理論検討も進めている.また本研究と関連し,5)微小共振器を用いた高効率THz帯電磁波発生において観測される励起光強度に対する電磁波振幅の飽和傾向が,素子内部の蓄積キャリアの消滅過程を熱電子放出と考えることで説明できることを示した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Sakurada他: "THz Electromagnetic Wave Radiation from Bulk Semiconductor Microcavities Excited by Short Laser Pulses"Japanese Journal of Applied Physics. 41・3A. L256-L259 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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